

まだ高校生なのに・・・
私は、自分の息子のように嬉しく思いました。
そういえば最近、「猫次郎さんのカバン持ちをしたい」「猫次郎さんのような中小企業の再生の仕事をしたい」といった、若い方からのお便りが増えています。
以前から時々いましたが、最近は特に増えていて、嬉しいやら恥ずかしいやら。
でも、私はこう答えています。
「うちの仕事は、勉強ができるだけでは務まりません。資格を取得しただけでも務まりません。倒産経験やそれに準じた苦労経験があるだけでも務まりません。ぜんぶ必要です。 まずは大学で教養を身に付けて、サラリーマン経験を積んで、その後で独立して、一度くらい会社を潰して、底辺でのたうち回りながら、資格のひとつでも取って、それからです。 そこまで辿り着いたら、上も下もない。私と対等な立場で一緒に仕事しましょう! 気長に待っています!」
もう少し詳しく解説しましょう。
NEKO-KENの企業理念は、「ヒト・モノ・カネの再生」 です。
よく、経営の3資源はヒト・モノ・カネといいますよね。
だとすれば、企業の再生は、ヒト・モノ・カネの再生にほかなりません。
実際、中小企業の再生の現場でも、それを目の当たりにします。
あるときはヒトの再生。心身共にボロボロになった社長を、いかに救い上げるか。
あるときはモノの再生。ビジネスモデルや商品構成を、どう再構築するか。
あるときはカネの再生。BSをどう改善し、資金繰りをどう改善させるか。
これらは、机の上でいくら熱心に勉強しても、それだけでは足りません。
また、いくら現場で実戦経験を積んでも、それだけでは足りません。
両方とも必要です。
あるときは、膨大な量の財務諸表や調査報告書を読み、それを踏まえて経営改善計画書を短期間に書かなければならない場面もあります。こういうとき、学生時代に勉強したことが役に立ちます。どの科目がどのように役立ったかというよりは、全体として、長文を読み解く力や、それを読解した後にどう経営改善に役立てるかの論理的思考力や、計算の速さなど、いわゆる基礎的なところで、学生時代の勉強が役に立っています。 また、大学時代には、単なる知識だけではなく、「教養」もそれなりに身につきますから、教養もいろいろな場面で滲み出てくると思います。
なので、この仕事をするなら、どの学部でもいいから、それなりの大学を出ておいたほうが役に立ちます。(ついでにいえば、大学時代の友人とのつながりが、思いがけない場面で活きてくることもあります。)
またあるときは、いくら知識や教養を総動員しても、解決方法を見いだせないことがあります。
例えば、倒産寸前の中小零細企業の社長がいて、いくら再生のためのスキームが明確に描けても、主役であるその社長さんが意気消沈して夜も眠れず、自殺寸前の精神状態にあるような場合です。こんなときは、いくら知識や教養をひけらかしても無駄です。それよりも、あなたの苦労話をしたほうがよっぽど共感してもらえます。
「あんた、そんな苦労をしたことがあったのか・・・」
「あんたが傍にいてくれるなら、俺にも出来そうだ。よーし、やってやろう!」
という気になってもらえます。
それに、苦労体験からしか編み出せない、知識とは違う、「生きるための知恵」も湧き出てきます。
両方揃えば、きっと高く評価されることでしょう。
評価は、私がするものではありません。
お客さんがするものです。
「俺は東大卒だ!」 と自己評価しても、中小企業の社長さんは少しも評価してくれません。
「俺は経験値がある!」と自己評価しても、中小企業社長さんや金融機関さんは、それだけでは評価してくれません。
だけど、
「俺は東大卒だが、会社を潰した苦い経験もある」 ということなら、ポテンシャルはかなりあるでしょう。
まあ、東大までは望みませんが、あなたが高校生なら、今はまず、少しでもいい大学を目指して受験勉強してください。
あなたが大学生なら、少しでも教養を積んで、立派なサラリーマンになって下さい。
あなたが若手のサラリーマンなら、キリのいいところで独立して、成功と失敗を味わってみて下さい。
あなたが事業に失敗した経験者なら、中小企業診断士や認定事業再生士などの資格を取ってみて下さい。
急がば回れ。
大学を卒業していきなりコンサルタントになるよりも、30歳、40歳、50歳まで紆余曲折を経てからなったっほうが、きっと、お客様から高く評価される良いコンサルタントになれると思います。
吉田猫次郎
私はこちら⇒b--n.net
でブログをやっているさくらといいます。
色々なブログをみて勉強させていただいています。
もしよろしかったら相互リンクをお願いできないでしょうか?
「やってもいいよ」という方はコメントを返してくだされば、
私もリンクさせていただきます。
よろしくお願いします^^