
昨日、「倒産を防ぐ・年末を乗り切る」 という勉強会を開催したのですが、そこに参加されていた常連さんの自己紹介を、備忘録的に書きます。
① 埼玉県のAさん。2004年前からの相談者。2005年に中古車屋を閉店。だが自己破産せず。借金は住宅ローン、保証協会(代位弁済)、カードローンなど、総額1億円近く。住宅ローンはリスケしつつ返済。保証協会は直接交渉で月ウン千円ずつ返済。カードローン系は特定調停で減免しつつ遅れ遅れで罵倒されながらもゆっくり返済。いまだ借金は残っている。会社は休眠状態。この状態のまま、生活費を得るために、契約社員に転職。休眠している中古車販売会社はいつか復活させようと思っている。
初めて相談に来られた2004年当時、お子さんは小学生と中学生だったが、Aさんはこの窮状を奥さんにもお子さんにも伝えていた。
だが、教育は惜しまなかった。息子さん娘さんも、お父さんが大変な分、自立心が芽生えたのか、成績優秀だった。高校は県内で有数の進学校へ進んだ。学費については、お父さんがブラックで教育ローンが通らなかったが、奨学金や社会福祉協議会や学費免除制度などまだまだ道があるので、使えるものは全部使った。
その甲斐あって、息子さんは国立の難関大学に進学することができた。現在は卒業して社会人1年生だ。 娘さんは早稲田大学に進学して現在2年生だ。
② 同じく埼玉県のSさん。2003年からの相談者。小売業。2004年頃から急速に業績悪化して借入金が返済困難になり、保証協会へ代位弁済。当時、税金、も滞納しており、差押を受けたことも数回あった。2-3店舗営んでいたが、全店舗を閉鎖。以後はネット通販のみで収入を得ている。自宅は売却。子供は3人。
こんな厳しい状況だが、やはり、その窮状を家族で共有し、子供は自立心が強くなっていった。お父さんがブラックなので教育ローンはあてにできず、貯金もないので、教育費は奨学金と社会福祉協議会と学費免除制度などを駆使した。
現在、3人のお子さんは非常に優秀で、上の子は大学生。真ん中の子は高校生。そして下の子は超難関の国立中学に通っている。
NEKO-KENに相談に来られる方の多くは倒産寸前の零細企業の社長さんですが、上記のような事例がいくらでもあります。
「ビンボーだから進学できない」 と短絡的に考えるのはやめましょう。
意志あるところに道は開ける。
猫