吉田猫次郎ブログ

事業再生、倒産回避、資金繰り改善、連帯保証人問題、借金自殺防止 ・・・などが専門ですが、ここはブログなので、もっと気楽にいろいろ書きます。

 

ある倒産寸前会社の2016年目標


Category: 企業再生・事業再生関連   Tags: ---
「自殺まで思い詰めていた」 という某零細企業の社長さんから、面白い写真が送られてきました。

2016mokuhyoo

何も事情を知らない人がこれを見たら、「けしからん!」と思われるかもしれせんが、私は事情をよく知っているので、ちょっと泣けてきました。(と同時に大笑いしました。)

この会社は「債務超過」「赤字」「資金ショート」という倒産の3要因が全て揃っており、
金融機関の区分でいえば 「実質破綻先」 にあたります。
メインバンクからはとっくに切り捨てられました。
マンガの名セリフでいえば「お前はすでに死んでいる」 といった状態です。
リスケ、代位弁済、債権譲渡、法的手続き、きつい取り立てなど、全て経験しました。
しかしそれにもかかわらず、現在も精力的に事業を継続している、そんな会社です。
(NEKO-KENの相談者さんとしては、まあ「普通」かも?)

社長さんはかなり勤勉な方で、なんと、創業以来ほぼ年中無休で、年間360日以上働いていました。
しかし現実は厳しく、いろいろな事情が重なって、思うように「利益」も「キャッシュ」も出なかったのです。
そして、極度のストレスと過労が重なり、何度か、生死にかかわる重病を患ったこともありました。
自殺まで思い詰めたことも一度や二度ではなかったようです。

しかし、ここ1年で、大きな心境の変化が起こり始めたようです。

・ 営業活動はそのまま続行。何があっても続行。
・ それと並行して、ビジネスモデルの軌道修正を、ゆっくりと開始した。
・ 金融機関への返済は「一時停止」のまま。
・ 少しでも浮いた金は、仕入先や外注費や給料や税金に優先して支払った。(まだ残あり)
・ 社長さんはカラダが資本なので、少しでも休暇を取るようにした。
・ ご家族とは単身赴任状態でなかなか会えなかったが、会う回数を増やそうと意識し始めた。
・ 魚釣りを覚え(きっかけは私です)、これにすっかりハマり、会社の近くの釣り場で朝夕に1-2時間ずつ頻繁に通うようになった。


まだまだ「再生」という段階にはきていません。
「ゾンビ企業」と揶揄されてもおかしくない状態が、もうしばらく続くでしょう。
しかし・・・!
売上は横ばいながら、利益率は改善の兆しが見えてきました。
ビジネスモデルの軌道修正も、良い手ごたえを感じつつあります。
今年はもしかしたら、飛躍とまではいかないものの、だいぶ改善されるかもしれません。
少なくとも、「倒産」「破産」「廃業」「自滅」といった恐怖は、無くなったといっていいでしょう。

社長さんの健康状態も、体重が10キロ以上自然に減り(釣りにハマってよく歩くようになったから?)、精神面も少年のように若返り、笑いも増え、いい感じになってきました。
これなら営業もスムーズにいきそうです。

経営者は、ただがむしゃらに働けば良いというものではありません。
「人間」と「機械」は違います。
「手足」と「頭」も違います。
「仕事」と「作業」も違います。
社長さんは人間です。組織の頭です。仕事の役割も、単純作業ではないはずです。
だから、つとめて休暇を取り、充電する必要があります。(せめて週1回は休んでください)
でなければ、創造することも、統率することも、付加価値を生み出すことも、継続することも、困難に立ち向かうことも、できないでしょう。
日々の現実は大変厳しいのですから、尚更に。


というわけで、これを読んでいる倒産寸前零細企業経営者の皆さん。
今年もユルくいきましょう。


スポンサーサイト


Comments

Leave a Comment



06 2017
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - - 1 2 3
4 5 6 7 8 9 10
11 12 13 14 15 16 17
18 19 20 21 22 23 24
25 26 27 28 29 30 -

05

07


 
プロフィール

吉田猫次郎

Author:吉田猫次郎
中小・零細企業・自営業向け事業再生コンサルタント。認定事業再生士(CTP)。経営革新等認定支援機関(株)NEKO-KEN代表取締役。
本名はホームページや書籍に記載。
著書多数。講演・メディア出演多数。
1968年東京生、乙女座、A型、申年、五黄土星。

20代の商社マン時代に高額の連帯保証人になり、その後、1998-2000年の脱サラ時に、借金苦・倒産危機で考えられる最悪の事態をほぼ全て体験したことがある(高利の連帯保証人、ヤミ金の怖い取立て、手形不渡り、ブラックリスト、強制執行など・・・だが自己破産はしなかった)。

趣味は釣り、アウトドア全般、ほか。

最近はスポーツらしいこともするようになり、2012年(44歳)でトライアスロンのオリンピックディスタンスに初挑戦&完走。2014年(45歳)でフルマラソン初挑戦&完走。2015年(46歳)にはトライアスロンのアイアンマン70.3に初挑戦&完走。2016年も完走。徐々にメタボ解消。だがすぐにリバウンド。

嫌いな食べ物は、ダイコンと漬物。特に「たくあん」が大の苦手で、あれを食うのは、どの拷問よりも苦痛だと思う。

 
★ 「相談」をご希望の方は、当ブログではなく、ホームページのほうに申込方法等を記載していますのでご覧下さい。有料と無料があります。 → 吉田猫次郎ホームページ

★ 取材、講演、執筆依頼は、直接メールまたは電話またはFAX下さい。 ooneko@nekojiro.net TEL(03)5342-9488 FAX (03)3229-8329

 
 
 
猫研バナー
リンクフリーです。
猫研
 
相互リンク集
かんたん相互リンク
 
ツイッター
 
ブログ内検索
 
 
 
吉田猫次郎 著
震災後に倒産しない法
 
吉田猫次郎 著
「連帯保証人」ハンコ押したらすごかった。でもあきらめるのはまだ早い!
 
吉田猫次郎 著
借金なんかで死ぬな!
 
吉田猫次郎 著
働けません。
 


Archive   RSS   Login