

2015年8月23日(日曜日)、私にとって夏の終わりの恒例行事となりつつある、「第17回うつくしまトライアスロンinあいづ」 に参戦してきました。
(猪苗代湖スタート→会津大学ゴール)
結果は、3時間33分とひどいタイムでしたが、無事完走することができました。
早いもので、2012年8月(44歳の誕生日頃)にトライアスロン初挑戦して以来、
これで7度目の出場、7回全て完走したことになります。
(うつくしま2012、2013、2014、2015、酒田2014、昭和記念公園2013、アイアンマン70.3知多半島2015 = 計7戦)
いずれもビリから数えたほうが早いような恥ずかしいタイムですが、学生時代からあまりスポーツに打ち込んだ経験のない文化系かつメタボな私としては、まあ、満足な結果と言えるかもしれません。
来年以降も、トライアスロンに年間2戦くらいのペースで毎年出場したいと思っています。
できれば60歳、70歳とジジイになるまで続けたい・・・。
理由は、いくつかあります。
(1) バランスの良い運動。 イメージと違って、トライアスロンは身体のどこか一部分にのみ負荷がかからない、「オッサンに優しいスポーツ」 だと思うから。 例えば、フルマラソンやウルトラマラソンは足に負荷がかかるが、トライアスロンの場合、水泳のときは腕中心の運動になるので(クロールの長距離は足をあまり使わないのが普通) 足を休ませることができる。各パートによって使う筋肉が違い、負荷を分散させることができ、結果、膝などを故障しにくい (と感じる)。

(2) 健康。 心肺は間違いなく鍛えられるし、瞬発力を伴わない有酸素運動だし、全身運動以外の何物でもないので、本当に健康に良い(と感じる)。
(3) ほどよさ。 使う体力は、私のよく出ているオリンピックディスタンスという種目(水泳1.5㎞+自転車40㎞+ラン10㎞)でだいたいハーフマラソンより少しキツい程度。 今年6月に初挑戦したアイアンマン70.3(水泳1.9㎞+自転車90㎞+ラン21.1㎞)でだいたいフルマラソンより少しキツイ程度。 このくらいなら、社会人のオヤジが仕事の合間に毎日少し練習する程度でも十分完走できるし、大会翌日に仕事に支障をきたすことも(あまり)ない。 丁度いい運動だと思う。 (70代のご老人も結構参戦されている)
(4) ストレス解消。 精神的ストレスを抱えやすい仕事をしているので、肉体的負荷をある程度かけたほうが、中和されやすい(と感じる)。
(5) 才能を必要としないこと。 トライアスロンを完走するには、才能は必要ない。 現に、私は2012年の春までクロールで100m泳げるかどうかも怪しかったし、10㎞以上走った経験も皆無だったのに、同年8月には初挑戦&完走した。 もっとすごい人も沢山いる。義足で出場&完走した選手も何度か見かけたし、前述のように70歳~80歳代で完走されている方も結構多い。 カナヅチを克服して完走した選手もかなり多い。 このスポーツは、 「できるかできないか?」 ではなく、「やるかやらないか?」 だけの世界なのだ。 才能がなくても、高齢でも、ハンディキャップがあっても、運動音痴でも、練習さえすれば完走できる。 何となくキツそうだという「イメージ」にとらわれず、とにかく挑戦しさえすれば、誰にでも平等に機会が与えられている。 そういうところに惚れてしまった。
(6) 危険との隣り合わせ。 いくら才能が要らないといっても、特にスイムは、足の着かない海や湖を1.5キロ以上泳ぐので、死と隣り合わせである。 現に、毎年のように何名かの選手が、トライアスロンのスイムで命を落としている。
私自身も、スタート直後に何度も溺れそうになったことがある。(おかげで 「溺れそうになったときの対処」 に慣れてしまった・・・)
大袈裟にいえば、トライアスロンのスタートから最初の10分間は、映画「プライベート・ライアン」の冒頭のノルマンディー上陸作戦のような風景である(←私の主観)。 数百人もの選手が、砂浜で一斉にスタートする。足の届かない海で、他の選手が前後左右からぶつかってくる。波や泡や砂で視界が狭くなる。普段プールで練習している時とは全く様子が違う。水中は真っ暗で、ラインも引いていないから方向が定まらない。猛烈な不安に襲われる。そしてあっという間に平常心を失い、「溺れ」や「死」が頭の中をよぎり、過呼吸になり、平常心を失う。このような状態が、スタートして最初の5分でいきなり起こる。初心者にはまさしく「命がけ」である。
だが私はこう思う。 スーツ着て電車に乗っていても、家でおとなしく過ごしていても、死のリスクはゼロではない。 突然車や飛行機が突っ込んでくるかもしれないし、おとなしく過ごし過ぎて心身の免疫力が低下することもあるかもしれない。 あまり安全な場所に自分の身を置きすぎると、不測の事態に対処できなくなるものだ。 よって、トライアスロン初心者の私が、このように毎年命がけの心境で参戦するのは、ボケ防止や危機対処のための丁度良い訓練になると感じている。 (地震や津波や災害が起きてもパニックになりにくいかも・・・)
(7) 達成感。 トライアスロンに完走したときの喜びは、フルマラソンの比ではない。(←私の主観)
(8) 変化が多くて飽きない。 トライアスロンはなかなか忙しいスポーツだ。 大会前には自転車の点検・ 整備・調整をしなければならないし、スイムで泳ぎ切った後にウェットスーツを脱いでサイクルウェアに着替える際も、足の裏の砂をタオルや水で取り除いたりしながらできるだけ早く着替えなければならない。競技中の景色も、水中、砂浜、峠道、ランコースと目まぐるしく変わる。

(9) 周囲の選手から刺激を受ける。 トライアスロンに参加する人は、どこか突き抜けた人が多いようだ。 例えば私が今までに知り合ったトライアスロン出場者は、スポーツで全国クラスまで極めたことのある人から、弁護士資格を持つ外資系証券マン、事業再生業界の超エリート、医師、歯科医師、某業界トップクラスの社長、有名不動産会社社長、倒産危機から法的整理などをせずに這い上がって自力再生した零細企業社長、末期がんからの生還者など、なにやら普通でない人が多い。
(10) その他。 精神的若さを保つことができる。 死ぬときはポックリ逝ける(?)し、保険もちゃんと出る。 この調子で50代、60代、70代までトライアスロンを続けられたら息子も少し尊敬してくれるかもしれない。 などなどなど。

メタボオヤジの飽くなき挑戦は続く。
猫