吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員のブログ

中小企業再生や敗者復活に関する投稿が主ですが、ホームページとブログを区別し、ここでは幾分ユルめの内容になっています。

 

年末年始のヘビーな相談 2014-15版


Category: 企業再生・事業再生関連   Tags: ---
例によって、大晦日や正月休みにも、緊急性の高そうな相談が何件か来ました。

「12月29日の約束手形が落とせませんでした。このままでは1月5日の午前中に不渡りが確定します・・・」

「12月末に約束していた仕入れ代金200万円が払えず、落ち着かないまま年を越しました。休み中も仕入先が何度か訪ねてきました。手ぶらで帰すわけにはいきそうにない雰囲気だったので、孫のお年玉用にとっておいた2万円をそのまま仕入先に渡しました・・・」

などなど。

今年の傾向は、借入金返済に関する相談よりも、買掛金や外注費などの支払いができないという相談が多かったのが印象的でした。

私のアドバイスは、いつもなら、「支払いの優先順位を見直しましょう。借入金返済を再優先して仕入や給与などを遅らせるのは間違いです。逆です。給与や自分の生活が最優先。次に仕入れなど。次に税金。次に必要最低限の経費など。その次が借金返済です」 と言うところですが、今回はちょっと違っていました。

なにしろ、どの相談者の方も、既に銀行返済をリスケジュールしたり、代位弁済になって超小額弁済を続けているような方ばかりだったのです。借金返済はさほど圧迫していない状況なのです。それでも運転資金が足りず、仕入れや外注費が払えない。

相手は金融機関のようなプロではないから、貸金業法21条(取り立て規制)のようなルールとも無縁で、容赦なく早朝深夜や休日に訪ねてくることが多かったようです。払わなければ出荷停止というだけならまだマシなほうで、中にはドカドカ上がり込んで事務所のパソコンなどを持って行かれたという相談者の方までいました。(注: ここまでやると完全に違法です。民事ではなく刑事の領域になります。債権者だからって何をやっても許されるものではありません。差押は裁判所の手続きを踏んでやるものです。債権者が直接上がり込んでやるのは、差押ではなく、強奪行為です。)

これに対して、私のアドバイスは、「短期と長期」、あるいは「目先の対処法と、長期的にみた抜本策」とに分かれました。

前者は、「モノを持って行かれたら110番通報しましょう」とか、「ゼロか全額払うかの二者択一ではなく、5だけ払うとか35だけ払うとか、払える範囲で、公平に、計画的に、無理なく払う意思を示し、実際にその場でちょっとでも払いましょう。そうすれば少しは誠意が伝わるハズです」 とか、あるいはもうちょっと過激な意見(省略)とか、ほんとうに目先の対処法にすぎません。(でもこれが当人にとっては死活問題なのでとっても重要なんですよね)

後者は、やや難しい話になるので、相談者の方が落ち着いた頃を見計らって切り出すようにしています。つまり、相談者さんの「収益構造の見直し」や、「キャッシュフローの見直し」などを、決算書類を読みながら紐解いていく作業です。ただでさえ決算書を読むのが苦手な社長さんが多いのに、この年末に債権者にキツい追い込みをかけられて、とてもそんな気持ちの余裕はありません。なので残念ながら、ここまで言及できないことも多いです。

最後に、こんな諺を引用して、少し元気になって帰ってもらったりしています。

「窮鳥懐に入れば猟師も殺さず」





スポンサーサイト


Comments

Leave a Comment



09 2017
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - - - 1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30

08

10


 
プロフィール

吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員

Author:吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員
----------------------

【NEKO-KEN】
中小・零細企業・自営業向け事業再生コンサルタント。東京都中野区。
経営革新等認定支援機関(認定支援機関)。
末期症状の会社の倒産回避(生き残りのための応急処置)から、原因究明、デューデリジェンス、再生スキーム策定、金融機関向け経営改善計画策定支援、資金繰り改善、PL改善(黒字化)、実行支援、最後の出口へのお手伝いに至るまで、事業再生コンサルタントとしては一通りの経験と実績があります。
ミッションは「ヒト・モノ・カネの再生」。


【吉田猫次郎】
(株)NEKO-KEN代表取締役。
本名よしかわひろふみ。1968年東京生、乙女座、A型、申年、五黄土星。
著書12冊。講演300回以上。テレビ出演15回くらい。
20代のサラリーマン時代に高額の連帯保証人になり、その後、1998-2000年の脱サラ時に、借金苦・倒産危機で考えられる最悪の事態をほぼ全て体験したことがある(高利、多重、ヤミ金、怖い取立て、手形不渡り、ブラックリスト、強制執行など・・・だが自己破産はせず)。その体験記を、2001年に猫次郎と名乗ってホームページに公開したところ、思いがけずヒットしてしまい、2003年に書籍化。以後、事業再生コンサルタントに転身し現在に至る。
最近はスポーツらしいこともするようになり、2012年(44歳)から現在までにトライアスロンに8回出場、全て完走。フルマラソンも2回出場、2回完走。
嫌いな食べ物は、ダイコンと漬物。特に「たくあん」が大の苦手で、あれを食うのは、どの拷問よりも苦痛だと思う。

【相談員】
須田幸雄: CTP認定事業再生士。資金繰り改善、財務体質改善、労務、管理等に強い。

廣田守伸: CTP認定事業再生士。関西地区担当。事業再生コンサルタント歴16年以上の大ベテラン。

金久保 健: 中小企業診断士歴20数年。マーケティング、事業性評価、PL改善に強いが、事業再生コンサルタントとしても10年近い実績がある。

 
★ 「相談」をご希望の方は、ホームページのほうに申込方法等を記載していますのでご覧下さい。有料と無料があります。 → 吉田猫次郎ホームページ

★ 取材、講演、執筆依頼は、直接メールまたは電話またはFAX下さい。 ooneko@nekojiro.net TEL(03)5342-9488 FAX (03)3229-8329

★ このブログは長い間、吉田猫次郎ひとりで書いておりましたが、2017年8月より、3名の相談員と共同作業で投稿していきます。お楽しみに。

 
 
 
 
吉田猫次郎メルマガ有料版
 
 
吉田猫次郎 著
震災後に倒産しない法
 
吉田猫次郎 著
「連帯保証人」ハンコ押したらすごかった。でもあきらめるのはまだ早い!
 
吉田猫次郎 著
借金なんかで死ぬな!
 
吉田猫次郎 著
働けません。
 
猫研バナー
リンクフリーです。
猫研
 
 
ブログ内検索
 


Archive   RSS   Login