吉田猫次郎ブログ

事業再生、倒産回避、資金繰り改善、連帯保証人問題、借金自殺防止 ・・・などが専門ですが、ここはブログなので、もっと気楽にいろいろ書きます。

 

学費のリスケジュール!


Category: ビンボーでも学校へ行こう   Tags: ---
たまに更新する「ビンボーでも学校へ行こう」シリーズです。


毎年この時期は、お子さんの受験・進学に関する相談を多く受けます。

そんな中で、先日の勉強会の参加者の方の中に、興味深い経験をされた方がいらっしゃいました。

奨学金や教育ローンなら誰でも思いつきそうですが、
その方は、なんと、

「授業料のリスケジュール(支払条件変更)を交渉して、娘を卒業させた」

というのです。

お父様は、当時、取引先とのトラブルに巻き込まれて、経営していた会社を倒産(自己破産)せざるを得なくなりました。

会社の自己破産だけでなく、会社の借入金の個人保証をしていたので、個人の自己破産手続きもしました。

自己破産すると、借金は免除されますが、同時に、資産もほぼ全て失います。

お父様は、家を失いました。

仕事もゼロから探しました。

そんな中で、娘さんは私立の大学に入学していました。

何も知らなければ、「家計が大変なことになっているから、大学を中退しなきゃ・・・」と考えそうです。

しかし、親としては、娘を中退させたくなかった。

そこで、必死になって情報収集したり、学校側に直談判したり、あらゆる方法を検討し、その結論として、「授業料の納付方法を、分割払いなどに条件変更」(=いわばリスケジュール)させてもらうということになったのです。

物事を額面どおりに受け止めやすい我々は、「学費の納付期限が○月X日と明記されていたら、もう交渉の余地がない・・・もうダメだ」と決めつけてしまいがちです。
が、この方は、そこを自らの力で切り開いたわけです。

非常に良い手だと思います。

誰でも無条件にうまくいく方法ではありませんが(交渉力、不屈の精神などが求められる)、うまくけば、教育ローンや貸与型の奨学金などで「借りる」よりもよっぽど良いですね。

学校側としても、学生さん1人につきいくらという助成金を国からもらっていることが多いし、多少の延滞があっても学費収入は学費収入、利益になることは間違いないので、できることなら中退などさせたくないのが本音です。

万策尽きてもダメな場合は、あきらめずに、学校に相談してみましょう。




【今までのおさらい】

ビンボーでも学校へ行く方法はいろいろありますが、


(1)銀行の教育ローンなど、「ローン」と名のつくものは、いわば借金ですし、信用情報機関(全銀協、CICなど)を照会されますので、親に信用のないと、まず審査に通りません。
お父さんの会社が倒産状態の場合は、選択肢のうちに入らないでしょうね。

(2)奨学金の場合は、親が倒産や自己破産していても貸してくれる場合が多々あります。(貸し手側の基本姿勢が「ローン」とは根本的に違うし、基本的には学生さん本人が卒業後に返すことになるので・・・)
 また、大きく分けて、返済義務のある「貸与型」と、返済義務のない「給付型」の奨学金があります。できれば「給付型」を第一に狙いたいところですが、ダメなら「貸与型」でも審査は通りやすいので、借金はイヤでしょうが、将来の負担増を承知のうえで、申し込んでも良いと思います。
 奨学金は種類が多く、探せば探すほどいろいろ出てきます。(学校独自の奨学金、日本学生支援機構の奨学金、民間企業の奨学金、新聞奨学生などなど) 中には「貸与型」だけど、その後の進路や成績など次第で返済不要にしてくれるものもあります。

(3)国公立大学の場合は、学費免除の制度も、私立以上に豊富にあります。(一部、あるいは全額免除など)

(4)また、免除だけでなく、学校側から年間ウン十万円という金を「給付」してくれる制度もあったりします。
 (去年お会いした某国立大学の4年生の方は、貧乏な母子家庭に育ち、学業が忙しいのであまりバイトもできない身でしたが、授業料全額免除、家賃5000円の寮生活、年間60万円の給付があり、親の仕送りがなくても、しっかり卒業できました。)

(5)誰にでもおすすめできるものではありませんが、「新聞奨学生」という手もあります。これは本当にキツくて、朝刊は朝3時~6時半頃、夕刊は午後3時~6時頃、集金や拡張業務も随時あり、拘束時間が多くて午後の授業にも参加できない場合が出てくると思いますが、そのかわり学費は全額面倒見てくれますし、住居や食事もつきます。労働時間が長くてつらいのも、考えようによっては、「体育会に入部して、授業そっちのけで朝から晩まで練習でこってり絞られた」ようなものと思えばやりがいがあるかもしれませんし、就職活動においても、体育会と同等かそれ以上の評価をしてくれる大企業が数多くあります。

(6)社会福祉協議会の教育資金系の貸付も、幅広く利用できます。ほかにも、お住まいの区や市で、教育資金の補助や貸付を行っているところもあります。

(7)そして第7の選択として、今回紹介した「授業料のリスケジュール」があります。
 これはほとんど知られていないでしょう。
 上記で紹介した方のほかにも、私は、「入学金の納付期限を過ぎてから分納させてもらった」というツワモノも知っています。
 また、私自身も、アルバイトで学費を稼いでいた大学3年のとき、前期の授業料を期限内に払えなくなり、除籍の通知をもらったことがありますが、メゲずに学生課に相談したら、除籍を撤回してくれて、授業料を遅れて払うことにも同意してくれました。おかげで首の皮一枚で卒業することができました・・・。


Where there's a will, there's a way.
意志あるところに道は開ける。



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プロフィール

吉田猫次郎

Author:吉田猫次郎
中小・零細企業・自営業向け事業再生コンサルタント。認定事業再生士(CTP)。経営革新等認定支援機関(株)NEKO-KEN代表取締役。
本名はホームページや書籍に記載。
著書多数。講演・メディア出演多数。
1968年東京生、乙女座、A型、申年、五黄土星。

20代の商社マン時代に高額の連帯保証人になり、その後、1998-2000年の脱サラ時に、借金苦・倒産危機で考えられる最悪の事態をほぼ全て体験したことがある(高利の連帯保証人、ヤミ金の怖い取立て、手形不渡り、ブラックリスト、強制執行など・・・だが自己破産はしなかった)。

趣味は釣り、アウトドア全般、ほか。

最近はスポーツらしいこともするようになり、2012年(44歳)でトライアスロンのオリンピックディスタンスに初挑戦&完走。2014年(45歳)でフルマラソン初挑戦&完走。2015年(46歳)にはトライアスロンのアイアンマン70.3に初挑戦&完走。2016年も完走。徐々にメタボ解消。だがすぐにリバウンド。

嫌いな食べ物は、ダイコンと漬物。特に「たくあん」が大の苦手で、あれを食うのは、どの拷問よりも苦痛だと思う。

 
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