吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員のブログ

中小企業再生や敗者復活に関する投稿が主ですが、ホームページとブログを区別し、ここでは幾分ユルめの内容になっています。

 

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売上を10%上げることは難しいか?


Category: 企業再生・事業再生関連   Tags: ---
 私は少し前に、当ブログで、「負けグセから脱却する方法」 と、「V字回復はあまり期待しないほうがいい」 ということを書きました。

 「負けグセ」は、要は、何でもいい、どんな小さな安い商品でもいいからコンスタントに「売る」習慣をつけることにより、ある程度自信が回復し、お客さんとのコミュニケーションや現場情報のギブアンドテイクができるようになり、ある程度是正されると思います。 一番良くないのは、売れないからって、売らないまま、お客さんとのコミュニケーションも途絶えてしまうことです。これではお金だけでなく、情報も入ってこなくなってしまいます。

 「V字回復」をあまり期待しないほうがいい理由は、運転資金がかかるのが常だからです。(当ブログの読者さんの多くは資金繰りに行き詰まり金融機関からも思うように調達できない方が多いので尚更ですね)
 事業再生の局面ではとりわけ、運転資金の極力かからない仕組みを構築することが不可避ですから、いわゆるキャッシュフロー経営理論の基本などによく書かれいる、<運転資本の最小化、営業キャッシュフローを上回らない先行投資、適正利益の確保> などを徹底せざるを得ません。特に運転資金が枯渇気味の状況下では。
 もうひとつ。V字回復は、リバウンドが怖いのです。一気に回復するまではいいけど、その後、過剰在庫や過剰人員、過剰設備などを抱えてしまうと、前よりも経営状態が悪化してしまうことさえあります。
 よって、V字回復を否定するつもりはないけど、あまり期待しないほうがいい。もしV字回復のチャンスが到来しても、浮かれてはいけない。1年先2年先も運転資金をキープできるよう管理すること。先行投資は身の丈に合った範囲で。経費は固定費化よりも変動費化。くれぐれも慎重に・・・、というような意味で書きました。


 さて、本題の「売上を10%上げるのは難しいことか?」 についてです。

 昨今では、増収どころか、売上横ばいを維持するのも難しい状態が、全業種にわたって久しく続いています。

 しかしそんな中でも、増収を達成している会社は沢山あります。

 もちろん、一概に言えないのですが、チャンスは誰にでも平等にあると思うので、そのヒントになりそうなことを、私なりに少し書いてみようと思います。



1.魚釣りと同じ

 - 魚釣りはただのんびりボケーっとしているだけでは釣れません。趣味ならそれでもいいのですが、プロの釣り師や漁師は、コンスタントに釣れないと生活できませんから、大変忙しく釣りしています。 その要点は、

 ①魚がどんな場所にいるか? - 季節や天候等によって居場所がまるで異なる
 ②魚が何を食べているか? - 季節や天候等によってエサがまるで異なることもある
 ③魚に食欲があるか? - 産卵期はあまり食べないとか、水温が低いと活性が鈍るとかいろいろある
 
 などを分析し、魚のいる場所、食性、活性のあるタイミングなどを絞っていきます。そして、

 ④釣るための道具 - 太い竿?細い竿?よく飛ぶ竿?感度の高い竿?など選定
 ⑤魚のいる場所へ釣針を送り届ける技術 - たとえそれが難攻不落の場所でも、居場所にハリを近づけないと釣れない 
 ⑥その他テクニック - 居場所が散漫なときは「集魚」、つまり、撒き餌や寄せ餌によって魚をおびき寄せてから、本命の喰わせ餌で釣るという二段階を踏む必要も・・・


 などを総合しないと、コンスタントに釣ることはままなりません。

 商売もそれとソックリですね。


2.存在を知ってもらわないと話にならない

 - たとえインターネット集客。集客は集客。文字通り、客を集めることであり、「売ること」はここではひとまず置いておいていいのですが(あまり集客の段階で商売っ気を出しすぎないほうがいいことが多い)、その集客において、集客という成果が出なければ、まるで意味がありません。集客していないのと同じです。
 ネット集客も、単にアクセス数が多ければいいってもんじゃありませんが、ターゲット客になりうる人達が一定数見に来てくれる仕組みを作らなければ、やはりそのネット集客は失敗です。すぐに改めましょう。
 ネット集客以外でもしかり。まずあなたの存在を(顧客層に)知ってもらわないと、あなたは(その分野において)存在しないのと同じになってしまいます。だからまず、存在をアピールすることから始めましょう。展示会でもいいし、過去に一度でも取引のあった客先へ挨拶回りでもいいし、デモンストレーションでもいいから。
 存在を知ってもらったうえで、それでも売れなければ、問題は別のところにあります。それがわかるだけでも大きな前進です。


3.需要と供給。ニーズとウォンツ。

 - 需要のないところに供給しても売れません。(需要を新たに創出するというというのもありますが・・・)
一般的には、需要が10しかないところに供給が100もあったら、その差の90は淘汰されて当然です。
あなたのお仕事が、もし「供給過剰」だとしたら、ここはやはり、少し方向転換しないといけないでしょう。
方向転換といっても、建設業をやめて食品系にチェンジするとか、そういう意味ではありません。
同じ建設業でも、需要が増えている分野というのが必ずあるでしょうから、今ある経営資源を活かして、より需要の多いほうへシフトしていくという程度でいいと思います。
 人にはそれぞれ使命があります。建設業は建設業のままで、美容師は美容師のままで、金型職人は金型職人のままでいいと思います。ただ、その範囲内で、お客さんの需要は微妙に変化しつづけていますから、魚釣りのエサや仕掛けをこまめに変えるのと同様、細かなマイナーチェンジは欠かせないと思うのです。


4.収益倍増やV字回復でなくていい。たった10%の増収でいいのなら・・・

 - たとえば、あなたの会社の年間売上高が6000万円で、精一杯コストカットしても売上原価と販売費一般管理費と支払利息が計6500万円かかっているとしたら、500万円の経常赤字ということになります。贅肉を限界まで削ぎ落としても△500万円の赤字体質なわけですから、このような状態を何年も放置しておくわけにはいきません。短期的に解決できなくても、中期的には必ず黒字化しなければなりません。(長期なんてノンビリ構えている場合ではありません)
 この場合、大雑把に言えば、「売上をあと10%」上げることができれば、一応、収支トントンになりますから、最重要課題はやはり、「売上を10%上げること」に尽きます。 厳しいようですが、それがもしできなければ、人員と設備を全部切り捨てて自宅の一室でやっていくとか、そのくらいの大手術が必要になるでしょう。現状を維持したければ、とにかく最低10%の増収増益を達成する必要があります。
 なにも2倍に増やせとかV字回復しろと言っているのではありません。たった10%でいいとも言えますから、じゅうぶん手が届く範囲だと思います。10%上げるために過大な運転資金が必要というわけでもありません。上記1.2.3に書いたようなヒントを活かして、あとはそれを行動に移せば、可能性はじゅうぶんあると思いますし、現に私は、そうやって釣りの仕掛けやエサやポイントをこまめに変えて、最後に狙った獲物を仕留めた人を数多く知っています。


今年は比較的、釣りやすい風が吹いているようです。

皆さん頑張りましょう。






* 追記。ネットで拾った名言を二つほど引用します。


・飯田亮(実業家・セコム創業者)
「経営者はもう少し、漁師の精神を学ばなければいけない。漁師は釣れなければ、狙う魚を変え、道具を変え、場所を変える。いつも同じところにじっとしていて、”魚がいない”と嘆いているだけではダメだ。」

・オウディウス(古代ローマの詩人)
「機会はどの場所にもある。釣針を垂れて常に用意せよ。釣れまいと思うところに常に魚あり。」


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プロフィール

吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員

Author:吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員
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【NEKO-KEN】
中小・零細企業・自営業向け事業再生コンサルタント。東京都中野区。
経営革新等認定支援機関(認定支援機関)。
末期症状の会社の倒産回避(生き残りのための応急処置)から、原因究明、デューデリジェンス、再生スキーム策定、金融機関向け経営改善計画策定支援、資金繰り改善、PL改善(黒字化)、実行支援、最後の出口へのお手伝いに至るまで、事業再生コンサルタントとしては一通りの経験と実績があります。
ミッションは「ヒト・モノ・カネの再生」。


【吉田猫次郎】
(株)NEKO-KEN代表取締役。
本名よしかわひろふみ。1968年東京生、乙女座、A型、申年、五黄土星。
著書12冊。講演300回以上。テレビ出演15回くらい。
20代のサラリーマン時代に高額の連帯保証人になり、その後、1998-2000年の脱サラ時に、借金苦・倒産危機で考えられる最悪の事態をほぼ全て体験したことがある(高利、多重、ヤミ金、怖い取立て、手形不渡り、ブラックリスト、強制執行など・・・だが自己破産はせず)。その体験記を、2001年に猫次郎と名乗ってホームページに公開したところ、思いがけずヒットしてしまい、2003年に書籍化。以後、事業再生コンサルタントに転身し現在に至る。
最近はスポーツらしいこともするようになり、2012年(44歳)から現在までにトライアスロンに8回出場、全て完走。フルマラソンも2回出場、2回完走。
嫌いな食べ物は、ダイコンと漬物。特に「たくあん」が大の苦手で、あれを食うのは、どの拷問よりも苦痛だと思う。

【相談員】
須田幸雄: CTP認定事業再生士。資金繰り改善、財務体質改善、労務、管理等に強い。

廣田守伸: CTP認定事業再生士。関西地区担当。事業再生コンサルタント歴16年以上の大ベテラン。

金久保 健: 中小企業診断士歴20数年。マーケティング、事業性評価、PL改善に強いが、事業再生コンサルタントとしても10年近い実績がある。

 
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★ 取材、講演、執筆依頼は、直接メールまたは電話またはFAX下さい。 ooneko@nekojiro.net TEL(03)5342-9488 FAX (03)3229-8329

★ このブログは長い間、吉田猫次郎ひとりで書いておりましたが、2017年8月より、3名の相談員と共同作業で投稿していきます。お楽しみに。

 
 
 
 
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