
債権者の目を気にして、自分を目立たないようにしています。
ネットの更新などもあまりせず、行動範囲も狭くなり、自己アピールも消極的になりがちです。
このため、せっかくの商機を逃がしてしまいがちです。
本当にもったいない。
悪循環の最たるものです。
このままじゃ、売上も商機もますます落ちていって、債権者にもっと迷惑をかけることになってしまいますよ。
それで事業再生と言えますか?
事業再生業界の重鎮、越純一郎先生も、『事業再生要諦』というバイブルの中で、
「販売なくして再生なし」と書かれています。
英語で売上高のことを TOP LINE といいます。
損益計算書の約19項目(売上高、売上原価・・・当期純利益)のうち、
売上高が一番上(トップライン)に表示されているからです。
つまり、そのくらい重要項目だという表れでもあります。
大企業と違い、中小零細企業は広告宣伝費も販促費もあまり出せませんから、大企業と同じようなモノの売り方をしていては勝てっこありません。
中小零細企業は、商品やサービスを売るだけではいけないのです。
「自分を売る」ことまで考えなければ。
社長さん自身が商品なのです。
それを自覚して下さい。
これは営業や販売のためだけではありません。
経営全般にかかわることです。
社長さんが「自分を売って」おけば、イザというときに助けてくれる協力者があらわれ、
不測の事態にも強くなりますから。
10年以上前、私は、20代後半の極めて商才に長けた社長さんとよく遊びに行きました。
彼は2代目のボンボンでしたが、こと営業・販売にかけては、先代よりも優れたものがありました。
私も彼の影響をかなり受けました。(同世代でしたし)
彼は先代から、こう教えられたそうです。
「いいか。商品を売るだけじゃダメだ。売れるものは何でも売れ。おまえの着ているそのスーツでもパンツでも、笑顔でも泣き顔でも、武勇伝でも恥ずかしい話でも、買ってくれる人がいたら喜んで売れ!」
このような教えを受けて育った彼は、商談でもよく人を笑わせ、夜の酒の席でも大変な人気者でした。
彼の会社は、現在でも、売上・利益ともにすこぶる安定しているそうです。
ドンブリ勘定で、経営なんて学んだことがないのに、そのキャラクターで顧客をがっちり掴んでいるのです。
それだけでなありません。危機に直面したときも、必ずといっていいほど、誰か救いの手を差し伸べてくれるそうです。
みんな彼のことを放っておけないのです。
この人心掌握術は素晴らしいですね。
そういうわけで、皆さん。
もっとバカになりましょうよ。
社長さん自身がもっとバカになって、自ら「商品」あるいは「広告塔」になれば、そのぶん、広告宣伝費を節約しながらでも集客できます。そういう視点からも、お金を使わないセルフプロデュースというものを意識してみると面白いと思います。
切り口はいろいろ考えられます。
皆さんはTwitterやFacebookやブログをやっていますか?
これらは1円もかけずにできますよ。
手始めに、これらのツールを使って、「商品を売る」んじゃなくて「あなたを売る」ことをしてみてはいかがですか?
(但し「売る」といっても商売っ気を出すと逆効果なので、あなたの人となりを認知してもらうような感じで!)
猫
目からうろこでした。
小さな零細企業にはまさにそうですね。
忘れていたものが甦りました。最近鬱々としていましたが、また明日からがんばれそうです。たまには猫次郎先生のスパイスで生き帰ったような気がします。
これからも心が折れそうな時は記事を励みに頑張りたいと思いますm(__)m