吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員のブログ

中小企業再生や敗者復活に関する投稿が主ですが、ホームページとブログを区別し、ここでは幾分ユルめの内容になっています。

 

新刊本、12月8日に発売しました!(連帯保証人関連)


Category: 連帯保証人問題   Tags: ---

「 連帯保証人 」 ハンコ押したらすごかった、でもあきらめるのはまだ早い! (ワニブックスPLUS新書)「 連帯保証人 」 ハンコ押したらすごかった、でもあきらめるのはまだ早い! (ワニブックスPLUS新書)
(2011/12/08)
吉田 猫次郎

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* 以下、まえがきの原稿(未修正段階)より引用。

我が国には数え切れないほどの本が出版されていますが、なぜか、連帯保証人に関する書籍はごく僅かしか出版されていません。

本書は、その数少ない本のひとつです。

連帯保証人になってしまったことのある人は、おそらく相当多いと思われます。
中小企業白書によると、我が国には中小企業が419万社ほどあります。
そのうち「小規模企業」が約366万社を占めます。
中小企業の「中」あたりではメインバンクから融資を受ける際に代表者の個人保証を取られる割合が6割程度のようですが、小規模企業ではこれが8割以上に跳ね上がります。
統計に出てこない自営業者にいたっては、100%近くが個人保証していると思われます。

ここでいう個人保証とは、ほぼ全てが連帯保証人を意味します。
ただの保証人と違い、連帯保証人は対抗の余地が非常に少なく、実質的に主債務者とほぼ同等の責任を負います。

中小零細企業の経営者だけではありません。親戚や友人知人のような第三者が連帯保証人になっているケースも多々あります。

また、借金の連帯保証人以外にも、アパートやマンションの賃貸借契約で連帯保証人を要求されることがよくあります。
全国で賃貸住宅に住む世帯数は約2000万世帯ほどあり、この中で、都市部に住む人のおそらくかなりの割合が、身内に連帯保証人になってもらって契約していると思われます。

連帯保証人に関する公式な統計がないので(これも問題ですね)、はっきりしたことは言えませんが、おそらく、借金と不動産賃貸借とその他(リースや奨学金やFC加盟店契約等)を合わせると、推定1000万人以上の人が、何かしらの連帯保証人になっているのではないでしょうか? 私もその一人です。(中略)

連帯保証人は、知れば知るほど恐ろしい制度です。

決して大袈裟ではなく、現実にハンコひとつで全財産を失ってしまうことがあります。
いや、それどころかハンコを押していなくても知らないうちに保証債務が「相続」されて、全財産を失ってしまうことさえあるのです。

あなたにとっても他人事ではありません。
私たちはその真の恐ろしさを知っておかなければなりません。できるだけ早く。

不条理なことに、連帯保証人になってしまう人の多くは「か弱い個人」です。
何のトクにもならないのに、本当に善意だけで他人のためにハンコを押し、能力をはるかに超えたリスクを背負っているのです。

いっぽう、大企業の社長は自分の会社の債務保証などしません。
上場会社で役員個人に債務保証させている会社はゼロです。

社会的に強い者ほど連帯保証人とは縁遠く、弱い者ほど連帯保証人で苦しめられやすいのです。
こんなことが許されていいのでしょうか?

本書は、連帯保証人という制度について全く知らない人のために書いた入門書です。
要所要所で専門用語が出てきますが、難解な言い回しはなるべく控え、サラリーマンや高齢の方にもわかりやすいように書いたつもりです。

この本を読み終えたあなたは、もう容易に騙されることはないでしょう。
たとえ連帯保証人になってしまって債権者から取り立てがきても、冷静に対処できることと思います。

おもな構成としては、前半で連帯保証人制度の恐ろしさと基礎知識を、後半で連帯保証人制度の濫用を防ぐための提言や、具体的解決方法を書きました。

東日本大震災の影響を受けて経営危機に瀕した中小企業や、その連帯保証人として苦しんでいる人も最近は急増しています。大丈夫です。本書を読めば、解決策がまだまだ沢山あることに気付くはずです。

このほか、近い将来予定されている「民法」(債権法)の改正も、連帯保証人制度の改正につながる可能性がありますので、これについても少し触れてみました。

私の願いは、読者の皆さんが個々に問題解決能力を身につけてくれることはもちろんのこと、それにとどまらず、連帯保証人という制度を見直すべく、大きな運動を起こすきっかけになってもらえればという思いで、本書を執筆しました。
実例も多く散りばめた読みやすい本です。
どうか最後までお付き合い下さい。

吉田猫次郎



* さらに、ブログ読者さんのために補足解説します。

私がこの本で、新たに強調したいと思ったことがいくつかあります。

それは、「ただの保証人」はさほど悪いことではない。問題なのは、「連帯」がつく保証人と、その連帯保証人制度があまりにも広範囲に濫用され過ぎている、ということです。

「ただの保証人」と「連帯保証人」の違いは、このブログの読者さんならもうお分かりですよね?

ただの保証人は、主債務者が完全に支払不能になったときだけ、それを補う役目を負います。
(催告の抗弁権、検索の抗弁権、分別の利益が認められている)

だけどこれに「連帯」がつくと、「取りやすいほうから取れる」のです。
(催告の抗弁権、検索の抗弁権、分別の利益が認められていない)

この違いはあまりにも大きい。

ちなみに保証協会や保証会社は「保証人代わり」になってくれる機関ですが、そんな保証協会や保証会社でさえも、「連帯保証人代わり」には絶対なってくれません。
「連帯」がつくとつかないとで、それほど大きく違うのですよ。

そんな怖い制度が、ローンやリースの場で、不動産賃貸の場で、フランチャイズ契約の場で、果ては奨学金などの場でも、あまりにも広く、無自覚のうちに濫用されているのです。

繰り返しますが、私は「ただの保証人」なら保証の範囲が限定されているのでべつに構わないと思います。これまで完全に撤廃してしまったら、さすがに銀行も融資できないでしょう。不動産賃貸業もいろいろ難をきたすでしょう。
でも、「連帯」はいらないと思うのですよ。「ただの保証人」だけで充分ではありませんか。

その違いを、より多くの方に知ってもらいたく、そのへんを強調しながら執筆しました。

私は「個人保証の完全撤廃」を望んでいるわけではありません。

「連帯保証」の「濫用」がいけないということを強調したいのです。


それともうひとつ。

金融機関が第三者の連帯保証人を取ることは、ここ1-2年ですっかり減りました。
だけど、過去に連帯保証人になってしまった第三者の連帯保証人さんはそのままです。
これもまた、無視できない深刻な問題です。
こうした、第三者の連帯保証人についても、当然のことながら触れています。



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Comments

連帯保証人について考える 
http://www.nekojiro.net/rentai.html を読んで:
根本問題は、
日本人の無権利状態、奴隷根性、奴隷化教育、権威に対して議論できないペコペコ病
にある。
 

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プロフィール

吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員

Author:吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員
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【NEKO-KEN】
中小・零細企業・自営業向け事業再生コンサルタント。東京都中野区。
経営革新等認定支援機関(認定支援機関)。
末期症状の会社の倒産回避(生き残りのための応急処置)から、原因究明、デューデリジェンス、再生スキーム策定、金融機関向け経営改善計画策定支援、資金繰り改善、PL改善(黒字化)、実行支援、最後の出口へのお手伝いに至るまで、事業再生コンサルタントとしては一通りの経験と実績があります。
ミッションは「ヒト・モノ・カネの再生」。


【吉田猫次郎】
(株)NEKO-KEN代表取締役。
本名よしかわひろふみ。1968年東京生、乙女座、A型、申年、五黄土星。
著書12冊。講演300回以上。テレビ出演15回くらい。
20代のサラリーマン時代に高額の連帯保証人になり、その後、1998-2000年の脱サラ時に、借金苦・倒産危機で考えられる最悪の事態をほぼ全て体験したことがある(高利、多重、ヤミ金、怖い取立て、手形不渡り、ブラックリスト、強制執行など・・・だが自己破産はせず)。その体験記を、2001年に猫次郎と名乗ってホームページに公開したところ、思いがけずヒットしてしまい、2003年に書籍化。以後、事業再生コンサルタントに転身し現在に至る。
最近はスポーツらしいこともするようになり、2012年(44歳)から現在までにトライアスロンに8回出場、全て完走。フルマラソンも2回出場、2回完走。
嫌いな食べ物は、ダイコンと漬物。特に「たくあん」が大の苦手で、あれを食うのは、どの拷問よりも苦痛だと思う。

【相談員】
須田幸雄: CTP認定事業再生士。資金繰り改善、財務体質改善、労務、管理等に強い。

廣田守伸: CTP認定事業再生士。関西地区担当。事業再生コンサルタント歴16年以上の大ベテラン。

金久保 健: 中小企業診断士歴20数年。マーケティング、事業性評価、PL改善に強いが、事業再生コンサルタントとしても10年近い実績がある。

 
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★ このブログは長い間、吉田猫次郎ひとりで書いておりましたが、2017年8月より、3名の相談員と共同作業で投稿していきます。お楽しみに。

 
 
 
 
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