吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員のブログ

中小企業再生や敗者復活に関する投稿が主ですが、ホームページとブログを区別し、ここでは幾分ユルめの内容になっています。

 

金融円滑化法が来年3月で切れると、破綻企業が増える?


Category: 企業再生・事業再生関連   Tags: ---
よくそういう論調を見かけますが、こと小規模企業や自営業クラスの「リスケ延長」に限っていえば、私はあまり心配していません。

おもな理由は2つ。

1. 「信用保証協会つき」が大部分を占めているから。保証協会つきの場合、リスケの可否は保証協会の裁量に委ねられる部分が多い。そして保証協会のリスケ可否の基準は、金融円滑化法という法律が施行される前から比較的柔軟に行われてきた。その流れはたぶん今後も変わらない。(といってもイイカゲンな経営改善計画でリスケがすんなり通るほど甘くはないので誤解なきように)

2. 金融検査マニュアル(平成20年11月改定 「中小企業向け融資において、金融機関が条件緩和への対応を含め、借手企業の経営実態や特性を十分踏まえて柔軟に対応することにつながるよう、適切な検査・監督に一層努められたい」)は、その後も生きているから。


おそらく、中小企業金融円滑化法が2012年3月で切れた後、リスケの延長などに難をきたして破綻する企業は、「プロパー」で借りている比率が高い企業、ざっくりいえば、中小企業のうち、中くらいの規模の企業に比較的多いのではないかと予想します。
(特に、実現性の高い抜本的な経営改善計画、略して「実抜計画」が立てられない企業は、リスケやリスケの延長を申し入れても断わられる可能性が高くなります。そうして「生き残すべき企業」と「そうでない企業」が選別されていくでしょう・・・)

これについては、信用保証協会つきオンリーで融資を受けている零細企業や自営業も、他人事ではありません。

というのは、「中」企業の破綻が増えれば、それと連鎖して、「中」企業と取引している零細企業や自営業も打撃を被るからです。いくら零細企業や自営業がリスケの延長をうまくやっても、取引先の倒産による連鎖倒産が増えるかもしれない・・・、というわけです。

このブログの読者の方は、たぶん零細企業や自営業の方が多いでしょう。
リスケの延長ができるかどうかについては、あまり心配いらないと思います。
(というか、リスケの難易度は、あまり変わらないと思います。できる人はできる。できない人はできない。また、そもそもリスケだけでは再建不可な会社も多いので、そういう会社は早くそれを自覚して、リスケ以外の方策を考える必要があります。以前から再三書いてきたとおりですね)

ここ2年間、リスケによる延命策ばかりが取り沙汰されてきた印象があります。
しかし、再生の手法はリスケだけではありませんから、基本に返って考えるには、むしろいい機会かもしれません。

円滑化法は、それはそれで良い制度だったと思います。
円滑化法のおかげで、銀行はリスケ依頼をむげに断ることができなくなりましたし、自力交渉も格段にしやすくなりました。コンサルタントに高い報酬を払ってリスケする必要もあまりなくなりました。それだけでも中小企業から見れば大きな進歩です。
でも、私はこの法律は、2年間の期間限定で十分だろうと考えています。


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ありがとうございました。どうなるのかなと思っていたのですが、少し安心しました(って書いたものの安心していたらダメなんですけどね)
 

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プロフィール

吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員

Author:吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員
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【NEKO-KEN】
中小・零細企業・自営業向け事業再生コンサルタント。東京都中野区。
経営革新等認定支援機関(認定支援機関)。
末期症状の会社の倒産回避(生き残りのための応急処置)から、原因究明、デューデリジェンス、再生スキーム策定、金融機関向け経営改善計画策定支援、資金繰り改善、PL改善(黒字化)、実行支援、最後の出口へのお手伝いに至るまで、事業再生コンサルタントとしては一通りの経験と実績があります。
ミッションは「ヒト・モノ・カネの再生」。


【吉田猫次郎】
(株)NEKO-KEN代表取締役。
本名よしかわひろふみ。1968年東京生、乙女座、A型、申年、五黄土星。
著書12冊。講演300回以上。テレビ出演15回くらい。
20代のサラリーマン時代に高額の連帯保証人になり、その後、1998-2000年の脱サラ時に、借金苦・倒産危機で考えられる最悪の事態をほぼ全て体験したことがある(高利、多重、ヤミ金、怖い取立て、手形不渡り、ブラックリスト、強制執行など・・・だが自己破産はせず)。その体験記を、2001年に猫次郎と名乗ってホームページに公開したところ、思いがけずヒットしてしまい、2003年に書籍化。以後、事業再生コンサルタントに転身し現在に至る。
最近はスポーツらしいこともするようになり、2012年(44歳)から現在までにトライアスロンに8回出場、全て完走。フルマラソンも2回出場、2回完走。
嫌いな食べ物は、ダイコンと漬物。特に「たくあん」が大の苦手で、あれを食うのは、どの拷問よりも苦痛だと思う。

【相談員】
須田幸雄: CTP認定事業再生士。資金繰り改善、財務体質改善、労務、管理等に強い。

廣田守伸: CTP認定事業再生士。関西地区担当。事業再生コンサルタント歴16年以上の大ベテラン。

金久保 健: 中小企業診断士歴20数年。マーケティング、事業性評価、PL改善に強いが、事業再生コンサルタントとしても10年近い実績がある。

 
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