吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員のブログ

中小企業再生や敗者復活に関する投稿が主ですが、ホームページとブログを区別し、ここでは幾分ユルめの内容になっています。

 

「連帯保証人」 と 「ただの保証人」 の違い


Category: 連帯保証人問題   Tags: ---
うちのホームページの読者の方ならとっくにご存知でしょうが、
連帯保証人と保証人は、大きく違います。
残念ながら、有識者でもこの違いを知っている人はあまりいません。

両者の最大の違いは、

・催告の抗弁権がある/ない
・検索の抗弁権がある/ない
・分別の利益がある/ない

の3点でしょう。

具体例をあげれば、

(ただの)保証人なら、主債務者が返済不能になったことがハッキリするまでは、債権者からの取立てに抵抗することができます。「主債務者がまだ商売を続けているんだから、そっちのほうに請求してくれよ!」と。また、保証人が2-3人いれば、その人数で割ることも可能です。「1000万円の保証人になっているけど、俺のほかに3人、あわせて4人いるから、1000÷4=250万円だけ負担させてくれ」とか。


ところが、これに「連帯」がつくと、
連帯保証人の場合、催告の抗弁権も検索の抗弁権も認められていませんから、主債務者が完全に返済不能になっていなくて、ちょっと遅れただけの状態であっても、連帯保証人は取り立てを受ける可能性があります。それでも連帯保証人は文句をいえません。また、連帯保証人が2-3人いても、人数割りで負担軽減という考え方は通用せず、債権者は「取れるヤツから全額取る」ことができます。「XXさん、あんた連帯保証人なんだから、1000万円全額返してよ!」と。

これだけ差が大きいのに、誰もこのことに疑問を抱いていません。

連帯保証人制度に問題意識を感じている有識者の論調を読んでも、その多くは
「個人保証はけしからん」といったもので、なんとなく、連帯保証ももただの保証人も区別なく、とにかく個人保証は何でもいけないという感じになっています。でも私はそうは思いません。

私は、ただの保証人は(本人さえ良ければ)べつに構わないが、連帯のつく保証人だけは何らかの形で「禁止」にすべきではないか、と思っています。

ちなみに、都道府県の信用保証協会や民間の保証会社の存在意義は「私たちの保証人代わりになってくれる機関」にほかなりませんが、よーく見て下さい、どこにも「連帯保証人代わりになってくれる」とは書かれていません。「(ただの)保証人」であって、「連帯保証人」ではないのです。
わかりますか?
保証料を取ってビジネスとしてやっている保証協会や保証会社でさえも、「連帯」のつく保証人には、絶対ならないのです。

この違いをより多くの皆さんが認識することが、連帯保証人制度を考える上で、とてもとても大切なことだと思います。






【おさらい問題】

保証人と連帯保証人の違いを300文字以内で述べよ。



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Comments

連帯保証人原則禁止 
今日の朝日新聞に、14日から銀行が中小企業にお金を貸すとき、経営にかかわらない人を連帯保証人とすることを原則禁止とすることを金融庁が発表したとあります。
すでに連帯保証人になっている人には無理な取り立てをしないようにするということです。背景には自殺の
増加があるとしています。
 

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プロフィール

吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員

Author:吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員
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【NEKO-KEN】
中小・零細企業・自営業向け事業再生コンサルタント。東京都中野区。
経営革新等認定支援機関(認定支援機関)。
末期症状の会社の倒産回避(生き残りのための応急処置)から、原因究明、デューデリジェンス、再生スキーム策定、金融機関向け経営改善計画策定支援、資金繰り改善、PL改善(黒字化)、実行支援、最後の出口へのお手伝いに至るまで、事業再生コンサルタントとしては一通りの経験と実績があります。
ミッションは「ヒト・モノ・カネの再生」。


【吉田猫次郎】
(株)NEKO-KEN代表取締役。
本名よしかわひろふみ。1968年東京生、乙女座、A型、申年、五黄土星。
著書12冊。講演300回以上。テレビ出演15回くらい。
20代のサラリーマン時代に高額の連帯保証人になり、その後、1998-2000年の脱サラ時に、借金苦・倒産危機で考えられる最悪の事態をほぼ全て体験したことがある(高利、多重、ヤミ金、怖い取立て、手形不渡り、ブラックリスト、強制執行など・・・だが自己破産はせず)。その体験記を、2001年に猫次郎と名乗ってホームページに公開したところ、思いがけずヒットしてしまい、2003年に書籍化。以後、事業再生コンサルタントに転身し現在に至る。
最近はスポーツらしいこともするようになり、2012年(44歳)から現在までにトライアスロンに8回出場、全て完走。フルマラソンも2回出場、2回完走。
嫌いな食べ物は、ダイコンと漬物。特に「たくあん」が大の苦手で、あれを食うのは、どの拷問よりも苦痛だと思う。

【相談員】
須田幸雄: CTP認定事業再生士。資金繰り改善、財務体質改善、労務、管理等に強い。

廣田守伸: CTP認定事業再生士。関西地区担当。事業再生コンサルタント歴16年以上の大ベテラン。

金久保 健: 中小企業診断士歴20数年。マーケティング、事業性評価、PL改善に強いが、事業再生コンサルタントとしても10年近い実績がある。

 
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