吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員のブログ

中小企業再生や敗者復活に関する投稿が主ですが、ホームページとブログを区別し、ここでは幾分ユルめの内容になっています。

 

常識を疑え(その4/裁判沙汰)


Category: 猫次郎のたわごと(未分類)   Tags: ---
「裁判沙汰になるなんて、一家の恥だ」と思っている人が未だに多いようです。

これはとんでもない偏見です。
「無知は偏見を生む」という言葉の典型ですね。

裁判という言葉を広辞苑で引くと、「正邪・曲直を判定すること。」「裁判所・裁判官が具体的事件につき公権に基づいて下す判断。」と書かれています。
また、憲法32条では、「何人も、裁判所において裁判をする権利を奪われない」とあります。

たとえば、自分がもし大手悪徳リフォーム業者などに引っかかって、法外な額の請求を執拗に受けたりしたら、素直に支払うのは社会的に見ても良くありません。素直に支払うと、その悪徳業者をのさばらせることになるからです。こういった場合、泣き寝入りしないで、裁判で支払義務があるかどうかを争ったほうがいいでしょう。裁判所はそういう時のためにあるのです。
「強者と弱者が対等に争える唯一の場」が裁判所です。一般市民や弱者であればあるほど、万一のときは裁判所を大いに活用すべきなのです。

ちなみに、民事の裁判では、訴えた側を「原告」と呼び、訴えられた側を「被告」と呼びますが、被告が悪人というわけではありません。被告になっても原告になっても、裁判所はフェアに双方の言い分を聞いてくれます。 (尚、「刑事」のほうの裁判では、検察から裁判所に起訴された被疑者を「被告人」と呼び、これは民事の「被告」とはかなり様子が違いますが・・・)

いちど裁判所に見学に行ってみると面白いですよ。
裁判所は憲法にもあるとおり、誰でも利用できます。そして見学のための場も与えられています。
オススメは「地方裁判所の民事」と「同じく地裁の刑事」と「簡易裁判所の民事」の法廷の傍聴席です。傍聴席では私語厳禁とか帽子を脱がなければならないとか最低限のルールはありますが、基本的に誰でも傍聴可能です。

最初は簡易裁判所の傍聴席あたりから始めてみるといいでしょう。これだけでも相当(良い意味で)カルチャーショックを受けると思います。
簡裁で最も多いだろうと思われるのがカード会社の貸金請求訴訟です。カード会社から初めて訴訟を起こされた人は生きた心地がしないかもしれませんが、その訴訟の現場は実にあっけないものです。まるで流れ作業のごとく、5分か10分おきに「ハイ次、ハイ次」といった具合で進行していきます。多くの場合、カード会社側が延滞している債務者を訴えることが多いので、原告がカード会社側で、借り手が被告というのが目立ちます。もったいないことに、被告側が欠席して、原告の言い分が通ってしまうことが多いのですが、中には被告である借主が法廷に出てきて、「多重債務でお金がないので利息免除&36回払いの和解にしてください」などと普通の言葉でお願いして、裁判官が「じゃあ別室を設けましょう。そこで話し合って下さい」と、かなりざっくばらんな様子で分割払いの話し合いに流れていくケースも見かけます。(ちゃんと出席して和解を申し出れば多くの場合こういう展開になります。ホント、訴えられたら無視しないで出廷したほうが断然トクですよ!そのためにも是非下見を兼ねて裁判所見学しましょう。)

地裁の民事だと、もうちょっと高度な事件が見られます。借金関係だと、商工ローンを相手取った過払い金返還請求訴訟や、連帯保証人が銀行を相手取って債務不存在確認請求訴訟を起こしている所なども見ることができます。大学の法学部の学生さんたちがゼミの先生に先導されて傍聴席で真剣に聞いている姿をよく見かけるのも地裁です。

地裁の刑事になると、ちょっと特殊で入りにくくなります。傍聴できない事件もよくあります。また事件名も、強姦傷害とか殺人未遂とかスゴイものになっていきます。こちらは借金で悩んでいる皆さんとはほとんど縁のない世界なので、見学するのは本気で興味ある人だけでいいでしょう。

明日は我が身。誰でも、いつ裁判所のお世話になるかわからない時代です。いや、冒頭に書いたとおり、時と場合によっては自ら積極的に裁判所を利用すべき場面もあります。偏見を持たないで、裁判所がどのような所か、一度見に行ってみることをオススメします。

猫次郎
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プロフィール

吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員

Author:吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員
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【NEKO-KEN】
中小・零細企業・自営業向け事業再生コンサルタント。東京都中野区。
経営革新等認定支援機関(認定支援機関)。
末期症状の会社の倒産回避(生き残りのための応急処置)から、原因究明、デューデリジェンス、再生スキーム策定、金融機関向け経営改善計画策定支援、資金繰り改善、PL改善(黒字化)、実行支援、最後の出口へのお手伝いに至るまで、事業再生コンサルタントとしては一通りの経験と実績があります。
ミッションは「ヒト・モノ・カネの再生」。


【吉田猫次郎】
(株)NEKO-KEN代表取締役。
本名よしかわひろふみ。1968年東京生、乙女座、A型、申年、五黄土星。
著書12冊。講演300回以上。テレビ出演15回くらい。
20代のサラリーマン時代に高額の連帯保証人になり、その後、1998-2000年の脱サラ時に、借金苦・倒産危機で考えられる最悪の事態をほぼ全て体験したことがある(高利、多重、ヤミ金、怖い取立て、手形不渡り、ブラックリスト、強制執行など・・・だが自己破産はせず)。その体験記を、2001年に猫次郎と名乗ってホームページに公開したところ、思いがけずヒットしてしまい、2003年に書籍化。以後、事業再生コンサルタントに転身し現在に至る。
最近はスポーツらしいこともするようになり、2012年(44歳)から現在までにトライアスロンに8回出場、全て完走。フルマラソンも2回出場、2回完走。
嫌いな食べ物は、ダイコンと漬物。特に「たくあん」が大の苦手で、あれを食うのは、どの拷問よりも苦痛だと思う。

【相談員】
須田幸雄: CTP認定事業再生士。資金繰り改善、財務体質改善、労務、管理等に強い。

廣田守伸: CTP認定事業再生士。関西地区担当。事業再生コンサルタント歴16年以上の大ベテラン。

金久保 健: 中小企業診断士歴20数年。マーケティング、事業性評価、PL改善に強いが、事業再生コンサルタントとしても10年近い実績がある。

 
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