吉田猫次郎ブログ

事業再生、倒産回避、資金繰り改善、連帯保証人問題、借金自殺防止 ・・・などが専門ですが、ここはブログなので、もっと気楽にいろいろ書きます。

 

猛烈に感動した学習塾


Category: ビンボーでも学校へ行こう   Tags: ---
久々の「ビンボーでも学校へ行こう」シリーズです。



昨夜、レンタカーでトラックを借りて、静岡県御殿場市まで行ってきました。
行き先は、市内のある学習塾。
(ここの塾長さんに、いらない什器備品類を押し売りしてきたのです・・・ゴメンナサイ)

この学習塾、ふつうの「進学塾」とは全く違います。
正反対です。

対象は中学生ですが、学校の授業についていけない子や、高校に進学できるかどうかわからない子、不登校の子などが、割と多く通っている塾なのです。

塾長さんいわく、「親の収入や社会的地位」と「お子さんの学力」は、結構比例するそうです。
悲しいですが、現実です。

もちろん例外も多々ありますが、大まかな傾向として、エリートサラリーマンや公務員や高額所得者のお子さんは学力が高く進学意欲が強いことが多いですが、所得の低い自営業者や家庭環境が複雑な家のお子さんは学力が低く進学意欲が低いことが、やはりどうしても多いそうです。
現場で見ている現実として、間違いなくそういう傾向があるのだそうです。

この塾長さん、大変な苦労人です。
数年前までは全く違った業種の会社を経営されていましたが(ピーク時には従業員50名以上いた)、ヤミ金多重債務、手形不渡り2回、刑事事件に巻き込まれた、など、いろいろなことが起きて事実上の倒産となり、めぐりめぐって現在の学習塾経営(兼講師)に至っています。(都内の私立大学出身で、勉強を教えるのは元々得意だったようです)

ご自身の苦労経験がそうさせるのでしょうか、
この学習塾に通う生徒さんの中には、家庭環境が複雑でまともに通うのが困難な子や、収入が低くて月謝が遅れがちの子も多くいるそうです。 でも、塾長はそんな子たちを絶対に辞めさせようとしません。たとえ月謝が遅れても・・・。

むしろ、好んでそんな生徒さんばかり集めているかのようにも見えます。

勉強を教えるのはもちろんですが、それ以外にも、「自立心」や「逆境を生き抜く知恵」のようなものも随所で教えているようです。


そんな塾長さんと、昨夜、こんな会話をしました。
(押し売りした上に食事までご馳走になりました。スミマセン・・・)


塾長: 「しかし最近の学校の先生はひどいねえ・・・」

猫 : 「どうしたんですか?」

塾長: 「うちの教え子の友達で、複雑な家庭環境と経済的事情のために高校進学が難しい子がいる。この子のお兄さんも中学を卒業してすぐ働いている。 この子は本当は高校に進学したいんだけど、ある日、進路指導の先生に相談したら、何て言われたと思う?」

猫 :  「何て言われたんですか?」

塾長: 「"無理だ。進学は諦めろ。定時制でも不可能だ" と言われたそうなんだよ。 "学費が用意できなきゃ高校には進学できっこないだろ" って。」

猫 : 「そりゃひどい!教師の言うことではない!聞いてて怒りがこみ上げてくるな!」

塾長: 「そうだろ? 定時制だったら働きながら高校に通うことだってできるし、授業料そのものだってそんなにかからない。学力の問題さえクリアすればまず行けるはずだ。 なのにその先生は、定時制にも行けないと言い放ったんだ!」

猫: 「生徒の将来のことをまるっきり考えていない。 それに、あまりにも無知というか、不親切すぎる!」

塾長: 「うちの塾にはそこまでかわいそうな子はいないけど、塾にすら通えない、そんな境遇に置かれている子が周りには結構いるんだ。 彼らにウチの生徒を経由して "お金がなくても高校進学できるんだよ" "自分の道は自分で切り開けるんだよ" と教えてあげるだけで、その子は救われるんだ。希望を見出せるんだよ。」

猫: 「塾長はその子たちにとって、"最後の砦" ですね。 塾長みたいな人がいるから救われる。塾長みたいな人とめぐり会えなかったら、その子たちはきっと、不本意な道しか選択できないでしょうね・・・」

塾長: 「塾の月謝がちょっと遅れたくらい辞めさせないのは、まあ、そういう理由からなんだよ」

猫 :  「(猛烈に感動して) ・・・・・・・・。 」



この学習塾、月謝が安く、お世辞にも儲かっているとは言えません。
そのうえ、月謝の滞納などもあるものですから、塾長さんの生活はおそらく相当苦しいでしょう。

でも、何だかとても充実しているように見えました。精神的に。

生徒さんからも大変慕われているようです。

陰ながら発展をお祈りしたいと思います。心から。



* 実は私も、塾や予備校に通わず図書館で自習して受験勉強したり、学費未納で大学を一度除籍処分になってしまい慌ててリスケジュール交渉(!)して無事なんとか復学できたりと結構いろいろ経験しているほか、家庭教師のアルバイトで不登校の中学生を教えていたこともあるので、今回の話はものすごく共感を覚えました。

 受験を控えた中学生高校生の皆さん。 家庭環境がどんなに複雑でも貧乏でも、自分の道は自分で切り開けます。もし進学したいという気持ちがあるなら、経済的理由では絶対にあきらめないで下さい!お金の問題は情報を集めればなんとかなります!道は必ず切り開けます!




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Comments

素晴らしい塾ですね。 
残念ながら、親の経済力と子供の学力は正比例します。最近これは行きつくところまで行きついたなあと思っています。一番学力が高いと言われているフィンランドは小学校から大学まで学費無料です。日本はそういう面で後進国ですね。
猫さんの訪問された塾はすばらしいですね。でも塾長さんが食べていけるといいですけどね。
 
 
こんばんわ。

興味深い話ですが、反論させてください。
>塾長: 「しかし最近の学校の先生はひどいねえ・・・」
それは、「最近の学校の先生」以前の問題で、教師のみんなが
そういう人が多いように言われるのは心外です・・・

私の相方くんは中学校の先生してますが、間違ってもそんな事は言いませんよ。
進路選択の時期になると、同じように悩んだり、なんとか生徒の思う様に
進めるように色々調べてますよ。

ちなみに、学力も親の経済力と確かに正比例するかもしれませんが、
それは自分が努力してないからじゃないの?と言いたい。

自分は超田舎で塾も行けなかったけど地域の進学校(高校)には普通に入れましたよ。
貧乏だったけど、新聞配達しながら専門学校行ったし。
(頭足りなかったから、大学はムリだったけどwww)

相方くんも、家は農家でお世辞にも経済力があるとは言えないですけど、
ちゃんと国公立大学合格しましたよ。
本当は東京の私立に行きたかったんだけど、
夜な夜な電卓叩いている親をこっそり見てて、私立は諦めたようですw

まあ、大人になってから
「もうちょっと勉強しておけばよかった」
という自分の後悔の念もこめて。

子供の頃は、
「どうして勉強をしなくてはならないのか」
と言う意味が解らないですからね(笑)
 
一昔前 
初めてコメントします。コメントで反論されてた方には誠に申し訳ないのですが、
猫次郎さんのおっしゃる事のほうが近いと思います。

一昔前は
貧乏でもなんとかなったんです。
(両親が高齢で障害者のため兄たちはバイトしながら大学に行き、私は奨学金金二つとバイトをしながら短大へ。ちなみに上の兄はアラフィフ。下の兄と私はアラフォー)

今は格差社会…。
金持ちがますます高学歴貧乏やと…。

教師も生徒を導くよりもワガが大事。申し訳ないですが最近教育熱心な先生にあった事がありません。現場にいる教師の友人達ですら、そう言ってます。
(警察に迎えに行った話とか逆に頭はいいが機械のような生徒に失望した話とか。雑務に疲弊。みんなやめたがってる現状。)

テレビで取り上げられるような教育熱心なのは
私立ばかり。(頑張ってた先生も教育熱心だった中学時代の四十代の恩師もなんちゃらセンターへ追いやられ…。)

今の世の中に失望しまくりです。この世の中に子どもを産んだ事を正直後悔すらしてます。

親の私が猫次郎さんのような大人からお知恵を拝借しつつ、思う学歴は与えられないかもしれないけどせめて世の中を渡るに困らないように育てるしかないようです。

猫次郎さんブログ作ったり本を出版して頂いてありがとう。
 
 
猫次郎さんて、新聞配達しながら独学で中央大学合格したんですよね、凄いなぁ。
 
 
この記事を読んで、以前から指摘されている、「学校の教師は世間知らず」「学校の教師は建前しか教えない。」
ということを思い出しました。

猫次郎さんが体験したように、世の中はずるがしこい奴が大勢います。家庭や地域の教育機能が消失した今こそ、「金銭教育」「悪人に騙されない教育」をしなければならないのに、何一つ教えていません。

猫次郎さんと有志で、「真の社会を生き抜く教育」を行う学校が設立されることを、切に望んでいます。
 

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プロフィール

吉田猫次郎

Author:吉田猫次郎
中小・零細企業・自営業向け事業再生コンサルタント。認定事業再生士(CTP)。経営革新等認定支援機関(株)NEKO-KEN代表取締役。
本名はホームページや書籍に記載。
著書多数。講演・メディア出演多数。
1968年東京生、乙女座、A型、申年、五黄土星。

20代の商社マン時代に高額の連帯保証人になり、その後、1998-2000年の脱サラ時に、借金苦・倒産危機で考えられる最悪の事態をほぼ全て体験したことがある(高利の連帯保証人、ヤミ金の怖い取立て、手形不渡り、ブラックリスト、強制執行など・・・だが自己破産はしなかった)。

趣味は釣り、アウトドア全般、ほか。

最近はスポーツらしいこともするようになり、2012年(44歳)でトライアスロンのオリンピックディスタンスに初挑戦&完走。2014年(45歳)でフルマラソン初挑戦&完走。2015年(46歳)にはトライアスロンのアイアンマン70.3に初挑戦&完走。2016年も完走。徐々にメタボ解消。だがすぐにリバウンド。

嫌いな食べ物は、ダイコンと漬物。特に「たくあん」が大の苦手で、あれを食うのは、どの拷問よりも苦痛だと思う。

 
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