吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員のブログ

中小企業再生や敗者復活に関する投稿が主ですが、ホームページとブログを区別し、ここでは幾分ユルめの内容になっています。

 

事業再生士(CTP) という資格試験を受けてみた。


Category: ちょっと息抜き(プライベート系)   Tags: ---
認定事業再生士(CTP)というちょっと変わった資格があり、6月にこれを受験したのですが、一昨日、合格通知が郵送されてきました。(ホッ)

資格概要はこちら参照。 → 日本事業再生士協会

CTPは、今のところ日本では100名もいません。なかなかそうそうたるメンバーです。 → CTPリスト

この資格の母体はアメリカのTMAという組織です。アメリカにもCTP資格者がいて、大規模なターンアラウンドマネージメントやM&Aなどの場面で活躍しており、なにやら社会的地位も高いとか???

せっかく合格できたので、これから同業の先輩方と親しくさせて頂いて、活用していきたいと思っています。

ちなみに、受験科目は「法律」「経営」「財務・会計」の3科目でした。
法律と経営の2科目は前に受けて一発合格していたのですが、会計だけ落としてしまい、今年度やっと全科目合格になった次第です。

どんな問題が出たかというと、すべて論述式で、解答用紙はほとんど白紙のような紙でした。
文章力が結構問われるかもしれません。

モデルケースとして、年商100億クラスの破綻懸念企業の資料(事業概況、5期分のBS,PL,負債内訳、担保保証人内訳、事業所別セグメント別内訳、株主構成、関連会社構成など)が配布されます。それを基にして、その企業の再生の可能性を、法律問題、経営問題、財務会計問題の3科目で問われました。

たとえば法律問題では、「私的整理と法的整理のそれぞれの可能性・その理由を述べよ」とか「法的に整理あるいは清算した場合、連帯保証人の救済方法としてどのようなものが考えられるか」「民事再生法と会社更生法の違いについて述べよ」 といった感じの文章題。
(* 過去問を公開していないのであくまでイメージとしてとらえて下さい。)

経営問題は、同社の事業所別、セグメント別の分析をして、有効なリストラクチャリングの仕方を問われたり、再生の可能性とそのスキームを描いたりと、経営センスのようなものが問われる問題でした。(人によってはこの科目が一番難しく感じるかも)

財務・会計は、「同社のBS、PLを見て、キャッシュフロー計算書を作成せよ」とか、「清算貸借対照表を作成せよ」、「同社の企業価値をxxx法で算出せよ」、「適正な債務免除額を算出し、その根拠を述べよ」とか、そんな感じの問題でした。財務諸表を読み取る能力はもちろんのこと、書く能力も問われます。スピードも要求されます。わたしは日々の業務ではキャッシュフロー計算書を見たり作ったりする機会がまずないので(零細企業相手なので)、これが最も難しく感じました。


この資格、客観的にみて難易度が高いのかどうか、わたしには判断できません。
でも、一緒に受けた税理士さんや弁護士さんや銀行員さんで落ちてしまった方も相当多いので、もしかしたらすごく難易度が高いのかもしれません。

わたしの場合、ATP(事業再生士補)のほうは受験したことがなく、通信教育も何も受けたことがなく、いきなりCTP(認定事業再生士)を受験しました。勉強らしい勉強は皆無で、せいぜい弱い部分を読書で補うだけでした。

日々の仕事が事業再生そのものなので、半ば「腕試し」のような気持ちで受けたという感じです。

大企業の再生も零細企業の再生も基本的考え方はそう変わらないと思っているので(しかもわたしはサラリーマン時代に戦後最大級の会社更生法を経験したり自営業で多重債務地獄を体験したことが一通りあるし、法律書やターンアラウンド系の専門書も沢山読み込んでいるので・・・)、内心自信はあったのですが、やはりそう簡単ではなく、案の定、キャッシュフロー計算書作成や企業価値の算定等でつまづいてしまい、やっと合格したという次第です。

弱点を補う、いい機会になりました。

とっても面白かったです。

産学連携で(採点委員は一流大学教授ばかり)、そこらへんのいい加減な民間資格とは一味も二味も違うと感じます。
わたしがこの仕事を始めて以来、唯一「取ってみたい!」と思った資格です。
将来性も何やらありそうです。
事業再生を担う全ての方にオススメです。






* 2011年3月6日追記。この記事の反響が思いのほか大きく、試験に関する相談も身近なところからよく受けるようになってきたので、「続編」を書いてみました。→ http://nekoken1.blog108.fc2.com/blog-entry-1329.html 試験を受けられる方のご参考になれば幸いです。
スポンサーサイト


Comments

 
小生CTPの経営科目には2年連続で落ちています
大変難易度の高い試験です
合格おめでとうございます
 
 
"税理士ですが" 様

恐縮です。ありがとうございます。

わたしは逆で、経営は正直そんなに難しく感じませんでしたが、会計はかなり難しく感じました。

 
ATP 
はじめまして、
来年に受験しようと考えてます。よろしくおねがいします。
CFPと宅建を取得していますが、日々学ぶ事が現場でありますね。
 

Leave a Comment



11 2017
SUN MON TUE WED THU FRI SAT
- - - 1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 - -

10

12


 
プロフィール

吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員

Author:吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員
----------------------

【NEKO-KEN】
中小・零細企業・自営業向け事業再生コンサルタント。東京都中野区。
経営革新等認定支援機関(認定支援機関)。
末期症状の会社の倒産回避(生き残りのための応急処置)から、原因究明、デューデリジェンス、再生スキーム策定、金融機関向け経営改善計画策定支援、資金繰り改善、PL改善(黒字化)、実行支援、最後の出口へのお手伝いに至るまで、事業再生コンサルタントとしては一通りの経験と実績があります。
ミッションは「ヒト・モノ・カネの再生」。


【吉田猫次郎】
(株)NEKO-KEN代表取締役。
本名よしかわひろふみ。1968年東京生、乙女座、A型、申年、五黄土星。
著書12冊。講演300回以上。テレビ出演15回くらい。
20代のサラリーマン時代に高額の連帯保証人になり、その後、1998-2000年の脱サラ時に、借金苦・倒産危機で考えられる最悪の事態をほぼ全て体験したことがある(高利、多重、ヤミ金、怖い取立て、手形不渡り、ブラックリスト、強制執行など・・・だが自己破産はせず)。その体験記を、2001年に猫次郎と名乗ってホームページに公開したところ、思いがけずヒットしてしまい、2003年に書籍化。以後、事業再生コンサルタントに転身し現在に至る。
最近はスポーツらしいこともするようになり、2012年(44歳)から現在までにトライアスロンに8回出場、全て完走。フルマラソンも2回出場、2回完走。
嫌いな食べ物は、ダイコンと漬物。特に「たくあん」が大の苦手で、あれを食うのは、どの拷問よりも苦痛だと思う。

【相談員】
須田幸雄: CTP認定事業再生士。資金繰り改善、財務体質改善、労務、管理等に強い。

廣田守伸: CTP認定事業再生士。関西地区担当。事業再生コンサルタント歴16年以上の大ベテラン。

金久保 健: 中小企業診断士歴20数年。マーケティング、事業性評価、PL改善に強いが、事業再生コンサルタントとしても10年近い実績がある。

 
★ 「相談」をご希望の方は、ホームページのほうに申込方法等を記載していますのでご覧下さい。有料と無料があります。 → 吉田猫次郎ホームページ

★ 取材、講演、執筆依頼は、直接メールまたは電話またはFAX下さい。 ooneko@nekojiro.net TEL(03)5342-9488 FAX (03)3229-8329

★ このブログは長い間、吉田猫次郎ひとりで書いておりましたが、2017年8月より、3名の相談員と共同作業で投稿していきます。お楽しみに。

 
 
 
 
吉田猫次郎メルマガ有料版
 
 
吉田猫次郎 著
震災後に倒産しない法
 
吉田猫次郎 著
「連帯保証人」ハンコ押したらすごかった。でもあきらめるのはまだ早い!
 
吉田猫次郎 著
借金なんかで死ぬな!
 
吉田猫次郎 著
働けません。
 
猫研バナー
リンクフリーです。
猫研
 
 
ブログ内検索
 


Archive   RSS   Login