
CIC、JICC、全銀協のいずれかに延滞情報、異動情報、異参サ情報、成約残しなどが載っているままだと、ごく一部の例外を除いてはカードが作れません。ローンも組めません。
また最近では日本政策金融公庫も全銀協だけでなくCICに加盟しているので、新会社を立ち上げてちゃっかり創業融資を受けようなどと企んでも、まず落とされます。
これが現実です。
そのような方は、信用回復までに5年ほどかかると思いますが、それを良いリハビリ期間だととらえて、カードやローンやリースや借入金に頼らず、現金体質に変えていくしかありません。
これはこれで、会社の経営体質を改善していくうえでも、ご自身の借金依存体質を変えていく意味でも、とても良い機会です。
大丈夫です。そんなに困りません。
かくいう私も、かなり長い間、ブラックが消えませんでしたが、実感としては、そんなに困りませんでした。
具体的には、
・ホテル予約 - ネット予約、当日現金精算で何の支障もなし。
・ETCカード - 無審査、デポジット制の「ETCパーソナルカード」で、何の支障もなし。
・レンタカー - 現金で何の支障もなし。
・海外 - ブラックの間に、ハワイと台湾と香港に数回行ったが、無審査のVISAデビットカードで全て事足りた。
・ネット通販 - ほとんどは「代引き」か「VISAデビットカード」で事足りた。
ただ、細かいところで少し苦労したことがあったのも事実です。
△ ヤフオク - VISAデビットカードでは、Yahooプレミアムなどの登録ができなかった。(別のある方法で解決)
△ 出張 - 新幹線や飛行機を多用するので、現金やデビットカードで精算すると、とても資金負担が大きい。(なんとかやりくりして解決)
しかし総合判断としては、「ブラックリストは、実際になってみて、そんなに怖くなかった」 と言い切ることができます。
信用情報機関に登録された情報は、本人にしか開示できない (本人以外の貸金業者やカード会社が照会するときは必ず本人の承諾がいる)ので、誰かが興味本位であなたの信用情報を照会するようなことはありません。職場にも家族にも知られません。その意味でも、大して困ることはありません。
ブラックリスト万歳。
つづく
猫

「1枚も持っていない」
「作ろうと思ったこともない」
「携帯電話(スマホなど)も、割賦で買わず、いつも現金だ」
「車も現金で買った」
「家も住宅ローンではなく、親から相続した持ち家だ」
・・・このような方は、たとえ職業が公務員や大企業サラリーマンでも、カードの審査に落とされるかもしれません。
なぜなら、信用情報に何も載っていないからです。
こういうのを、ネット上では、「スーパーホワイト」 などを揶揄されています。
審査する側としては、「おかしいぞ。いい歳した社会人が、カードの一枚も持っていない。割賦などの情報も何もない。CICも全銀協もJICCも真っ白だ。もしかしたら偽名とか、何かワケアリかもしれないぞ・・・」 と考えてもおかしくありませんね。だから落とされやすいんです。
死ぬまで現金主義で突っ張っていくなら、このままでもいいかもしれません。
ですが、もし将来、住宅ローンを組んでマイホームを買おうとか、子供の教育ローンも考えているとか、会社を興して新車(トラックなど)をローンやリースで買おうとか、高速道路を頻繁に使うことになったのでETCカードが欲しいとか、出張が増えてきて交通費の立替払いがキツいからクレジットカードが欲しいとか、ヤフオクやApple Payなどを使うのにどうしてもクレジットカードが1枚欲しいとか、そういった意向が強くなってきている方は、できれば早めに「スーパーホワイト」から脱却したほうがいいでしょう。
方法は簡単です。CIC (=最も代表的な信用情報機関)に良いクレジットヒストリーを残すべく、CIC加盟で、かつ審査の通りやすい「何か」に申し込み、そこでコツコツ使っては払い、使っては払い、信用を積み上げていくことです。
CIC加盟で、かつ審査の通りやすい「何か」とは、具体的には、
・スマホを割賦で買う (たぶんこれが最も審査がユルい。どのキャリアもCICに加盟している)
・パソコンや家電など、比較的安くて手が出しやすいものを、割賦で買う
・新車をローンで買う (但しスーパーホワイトでも通りやすいのはディーラー直系のローン会社が多い。ト〇タファイナンスとか)
※ 尚、VISAデビットカードなどは「クレジット」ではありませんので、信用情報機関に登録されません。
つまり、クレジットヒストリーにもならないし、クレジットスコアの積み上げにもなりません。
つづく
猫

俗にいうブラックリストとは、信用情報機関に長期延滞、債務整理、破産などの情報(異動情報などという)
が登録されていることを指しますが、ここで紹介する事例は、どこを見ても「延滞」とも「破産」とも「異動」とも書かれていません。
でもこれ、実質的にはバリバリのブラックなのです。
しかも、「5年間」という期限が定められておらず、このままでは半永久的に残ってしまう、ある意味、最悪のブラックともいえるかもしれません。
これが残ったままだと、たとえ他の信用情報(携帯の割賦の引き落とし状況など)がいくら綺麗でも、
おそらく、クレジットカードは〇天カードかA〇〇Xカードしか作れないでしょう。
住宅ローンはまず不可能です。
自動車ローンは成功率半々かそれ以下だと思います。
こういうのを、俗に「成約残し」 と言われています。

以下解説。
【ページ解説】
・ 借入先は、某消費者金融。平成12年に499,499円借りた。
・ 右上の「保有期限」が普通は書かれているが、ここには書かれていない。
・ 左下の「契約内容」その隣の「お支払いの状況」も普通は書かれているが、ここでは空白になっている。
・ 一番下の「入金状況」も、毎月、空白になっている。
・ 右側の「終了状況」も、空白になっている。
・ あちこち空白だが、ページ右側の「残高」を見ると、72,797円残っているのがわかる。
・ 「延滞有無」のところには、元本利息とだけ書かれていて詳細はわからない。
では一体なぜ、こんな中途半端な情報が残ったままなのでしょうか?
【事情解説】
実はこの人、平成14年頃に某消費者金融から裁判を起こされ、敗訴が確定し (これを「債務名義」という。「債務名義」とは「強制執行する権利」という意味に近い)、平成15年頃に預金口座を差し押さえられ、その後しばらく頑張って分割で返していましたが、16年に残元金が72,797円まで減ったところでいろいろあって力尽き、以後、1円も返済できずにいました。
その後、平成17年、18年、19年、20年、21年と年月が過ぎていきました。
某消費者金融からの催促は、差押を機にあまり来なくなり、せいぜい、ハガキ程度でした。
2度目の差押もありませんでした。
この某消費者金融は、CICとJICC(旧・全情連)の2機関に加盟していたので、平成14年から16年頃までは、かなりマメに信用情報(異動情報・事故情報)が更新されていましたが、数年が経過した18年頃になると、めっきり更新頻度が減っていきました。
ここで、過去のCICの基準だったら、「最後に登録されてから5年」で情報が消え、平成18年頃から起算して5年後、つまり平成23年頃にはページごと綺麗に消えていたかもしれません。
しかし、平成22年に貸金業法が改正し、CICとJICCの2機関が「指定信用情報機関」になり、より正確な情報を維持することが義務付けられました。その結果、まだ残債務が残っているのに信用情報が自然消滅するようなことがなくなり、「登録されてから5年(で消える)」という基準から、「契約が完了してから5年」という基準に変わったのです。
要するに、年月を経て平成22-23年頃にいちど消えかかっていたブラックな情報が、登録基準が変わり、消えなくなってしまったのです。いちど消えかかっていた古い情報なので「入金記録」「入金状況」などタイムリーなものは空白になっています。ですが、「氏名」「生年月日」「勤務先」「住所」そして「残高」「延滞有無」などは残っています。また、保有期限は空白になっています。契約が完了していないので、保有期限はさしずめ「無期限」といったところでしょうか。
もし、この人がクレジットカードを作ろうとしたら、普通は否決されてしまいます。(例外もありますが)
審査する側(多くはコンピューター審査)がCICに照会してこのページを見たら、「某消費者金融に残高がある。異動情報はないが残高以外の項目が空白になっていて怪しいし、45番の「延滞有無」の項にも「元本利息」とあるので、これは借金を返さないまま放置しているな・・・。これは危ない。カードは発行できない」 と判断するでしょう。
以上、「成約残し」 についての解説でした。
ちなみに、この「成約残し」が多いのは、
(1)過去10年くらい借金を返さず(返せず?)放置状態になっている人と、
(2)まれに自己破産して5年以上経ってもクレジット系の信用がなかなか回復しない人の2タイプがあります。
話を続けます。
解決方法についても、大サービスで解説しましょう。
(1)に該当する場合は、ずばり、消滅時効の援用です。
(2)に該当する場合は、破産をお願いした弁護士さんにお願いして、該当する貸金業者に訂正をお願いするのが一番ではないかと思います。
消滅時効の援用については、私は法律家ではないので詳しい解説はできません。
わかる範囲でいえば、「借金の時効は5年が基本」「債務名義(確定判決や調停調書など)を取られている場合の時効は10年」「5年でも10年でも、その起算日が大切。ざっくり言えば、最後に支払った日か、ハンコなどを押して債務承認した日が起算日になるjことが多い」「つまり、最後に支払った日から数えて5年あるいは10年。最後にハンコなどを押して債務承認した日から数えて5年あるいは10年」「時期がきたら自動的に時効になるわけではない。必ず債務者自身が、内容証明郵便などを用いて、時効の援用をしなければ成立しない」 と、そんな理解で概ね間違っていないと思います。 (但し高度な法律判断なので、安易な独断はオススメしません。安易じゃない独断ならいいかもしれませんが・・・)
消滅時効の援用がうまくいくと、「その借金が消滅する」「その契約がなかったことになる」というような解釈になり(?)、ひいては、「契約がなかったことになるのだから、信用情報を消してくれ」 と言えなくもないと言えそうです。 (但しくどいようですが私は法律家ではないので詳しい理論はわかりません。鵜呑みにしないでください)
最後に事実のみを書きますが、この画像の人 (残債72,797円、CICに成約残しあり、JICCに異動情報あり) は、消滅時効を援用して、その後、1ヶ月と経たないうちに、ブラックが消えました。形跡すら残っていません。 (そのうち消えた後のキレイな信用情報をここで画像掲載します。)
つづく
猫
