
配布場所は、私の友人が経営している「ヴィレッジヴォイス」という仙台のちょっとおしゃれな書店&雑貨店です。昔ヴィレッジヴァンガードだったところです。

ヴィレッジヴォイス / 仙台市太白区柳生1-6-1
電話(022)741-8848
以下備考。
・先着順。無くなり次第ひとまず終了とさせて頂きます。
・お一人様1冊まで!
・対象者は特に決めません。どなたでも無条件にOKです。
・本音をいえば仙台以外の被災地(岩手県や福島県の本当に困っている中小零細企業)にもまんべんなく配布したい気持ちでいっぱいなのですが、送料や手間をかけられないため、窓口を同店のみとさせて頂く次第です。
・この本を手にした方は、もし可能なら、隣県の困っている中小企業の社長さんにも貸してあげたり分けてあげたりしてほしいと思います。あるいは福島県や岩手県の図書館に寄贈して頂いても結構です。
・同店のご厚意で窓口になってもらいましたが、手間や送料などをかけられないので、遠方への発送はお受けできません。店に直接取りに来て下さい。
6/17追記 おかげさまで77冊全部配布完了しました!

77冊サインしました!
* なぜ77冊限定なのかというと、仙台といえば七十七銀行があったり七夕祭りがあったり、77という数字がなんとなく縁起良さそうだと思ったからです。(余談ですが私の母方の親戚が仙台に本社のある日本で最初に回転寿司を始めた人だったり、私の親しい友人知人が石巻や気仙沼や福島に何人もいたりと、仙台から100km圏内には個人的にいろいろ縁があったりもします・・・)
猫

震災後は借金苦で死にたいという相談がめっきり減りました。明らかに激減したと感じます。
以前、どこかのニュースで「3月の自殺者、2割減~震災の影響か?」という記事を読んだことがあります。4月以降の統計は未だどのニュースでも見かけませんが、もしかしたら、これは私の仮説に過ぎませんが、震災によって生存本能のスイッチが入り、逆境にもめげずに生き残ろうという意識が芽生えた人が(以前と比較して)増えてきたのかもしれませんね・・・?
そういえば、これと無関係でないかもしれませんが、「震災後に結婚したいカップルが急増」といった記事も随分よく見かけます。また、私の知人で「ひきこもり」問題を抱えた親のNPOに属している人がいますが、彼いわく、「ひきこもっていた子が、震災を境に、積極的に外へ出るようになった。そういう話が周囲でかなり増えた」と言っていました。
どうやら、人間は自分の意思だけでない、何か大いなる自然の力によって動かされているのかもしれませんね。
さて本題です。
今でも、借金苦や倒産危機で「死にたい」と漏らす人からの相談は、少なくありません。
減ったとはいえ、決して少なくはないのです。
(そもそもウチの事務所は普通の会社向けのコンサルタントではなく、どこからも見放されたような「倒産寸前」の「末期症状」の「零細企業・自営業」を主な対象としているので、宿命的にその手の相談の比率が高い・・・)
そんな相談を受けたとき、私はどう答えているか?
私は、おもに次のポイントを意識して、話を進めています。
1.まず「大丈夫ですよ」と言い切る。(だって本当に大丈夫なのだから)
2・具体的な解決策を、最低3通りは明示する。(1つでは選択の余地がないのでダメ)
3.あなたにはまだまだ選択肢が残されているのだ、と諭す。
4.自分を特別視しちゃいけない、あなたよりヒドい症状の人はいっぱいいると、実例をいくつか話す。
5.ついでに私自身の不幸話もいろいろ引き合いに出す。
6.どの方法を選ぶかは、ご自身に判断させる。「ドラマの主役はあなただ!」
7.同じ話が何度も何度も堂々巡りになることもよくあるが(多いときは同じ人から1週間に10回以上も同じ相談が来ることがある)、徐々に突き放しながらも、とにかく話を聴く。まあ、ここまで食いついてもらえれば、ほぼ大丈夫。
8.勉強会などにもお誘いし、同じ境遇の人たちと実際に会ってもらう。ここまでいけば、かなり明るくなる。自分の問題がちっぽけに感じるようになる。
9.最後は突き放す。一人で泳いでもらう。(だけど溺れそうになったときにはいつでも私につかまってくださいねと念を押しておく)
続けます。
相談を継続的に受けていると、どうしても「心の波」が出てきます。
私は医者ではないので医学的な「躁」と「鬱」についてはわかりませんが、実に多くの社長さんが、あるときは「そう状態」、またあるときは激しい「うつ状態」のようになります。一喜一憂。
常に平常心を保てる社長さんなんて、いません。
社長さんが弱りきっているとき、やはり時々、「死にたい」という言葉が出てきます。
あるいは、言葉こそ出さないものの、突然行方をくらましたり、自暴自棄になることもよくあります。
そういうとき、私はつとめて「ユル~い」態度で接します。
ラフな格好で、条件が許せば一緒に酒などを飲み、
教科書どおりの具体策を示しつつも、最悪に備えて、
「大丈夫ですよ、最悪、そんなのうっちゃっといても何とかなるって!」
と、少々乱暴な意見も飛ばします。
(実際、何とかなるのですから)
そして、こういいます。
「こういう問題は、いっぺんには片付きません。長い取り組みになるでしょう。
ですから、くれぐれも潔癖になってはいけません。
問題を完全排除しようとしてはいけません。
借金なんてあったっていいじゃないですか。
借金ゼロの会社のほうが気持ち悪いですよ。
さしあたって、5年以内に債務超過が解消できるくらいの目標が立てられれば上出来です。
債務超過解消ってわかりますよね?借金をなくすことじゃないですよ。
資産/負債のバランスがトントンになれば、まあ上出来ってことですよ。
とにかく、長期戦です。
登山や旅のように、焦らず、苦難を嫌がらず(楽しんで)、ゆっくり進みましょう。
ひとつひとつの小さなハードルを越えることに達成感を感じましょう。
月末の支払いが遅れずにできたぜヤッターとか、酒を飲まなくてもぐっすり眠れるようになったぜヤッターとか、あなたなりの、ささやかな達成感で構いません。
ささやかな達成感を連続的に味わえるようになると、生きるのが楽しくなってきますよ。
私もそうやって生きてきました。」
と。
そしてまた突き放します。
ひとりで泳いでもらいます。
溺れそうになったときだけ、また相談に来てもらいます。
この繰り返しをしているうちに、「死にたい」などと考えなくなり、それどころか苦労を楽しめるようになってきます。
決して屈強な精神力が身につくのではありません。
2011/5/19の記事で書いたとおり、ほどよい「ユルさ」「大らかさ」が身につき、変化に適応できるようになってくるのです。
猫