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吉田猫次郎のブログ(2005年~2020年分)

事業再生コンサルタント・吉田猫次郎の旧ブログです。恥ずかしいけど残しておきます。2021年からは別の場所に移転しました。

 

期待以上のサプライズ


Category: ちょっと息抜き(プライベート系)   Tags: ---
クルマの話です。

私の愛車(ランドローバ-ディスカバリー97年式、走行18万km、雨漏り、塗装剥げ多数、時価0円)が、先月からまた不調に見舞われました。

今回はかなり危険です。ブレーキ液がゆっくり漏れるのです。

原因はある程度特定できていました。漏れている場所はブレーキマスターという部分で、ボンネットを開けるとすぐに目視できます。念のため下に潜ってみましたがホースの亀裂などは皆無でした。

その道に非常に詳しい人に症状を話したところ、「一気に漏れて制動不能になることはないだろう。だけど、できるだけ早く修理したほうがいいよ。乗るときは必ずボンネットを開けてリザーバータンクにブレーキオイルが十分残っていることを確認すること。でもできるだけ乗るなよ!」という応急処置的なアドバイスを受けて、漏れたオイルを注ぎ足しながら、しばらく騙し騙し走っていました。

ある日、正規ディーラーに診てもらいました。
正直、輸入車のティーラーは恐ろしく高いので(前に12ヶ月点検で悪いところを全部診てもらったら修理代130万かかりますと見積もられたことがある・・・)、今までほとんどディーラーの世話にならずにこの車を維持してきたのですが、今回は故障箇所がブレーキなので、安全のためにまあ仕方ないかな・・・と。

ディーラーはこう言いました。
「うーん、これはマスター全部をアッセンブリーで交換するしかないですね。」
「部品代と工賃で、約12万8千円ほどになります。」

・・・・・。

そういえば数年前、パワーウィンドウが開閉できなくなったことがありましたが、このときもディーラーに見積もりを取ったら「レギュレーターのアッセンブリー交換と工賃で計6万円です」と言われてビックリしたことがあります。たかが窓の開閉を1枚直すのに6万円もかかるのか、と。 結局これは、自分で修理しました。ドアの内張りをはずし、レギュレーターを取り出し、故障箇所を特定して(軸になる樹脂製のワッシャーが割れているだけだった)、そのワッシャーと同形の金属ワッシャーを東急ハンズで100円ちょっとで買ってきてそれを取り付けたら完治しました。
6万円かかると言われた修理代が100円で済みました。
(英国車はよく壊れますが、単純構造なので、その気になれば日本車よりも安く維持できるものです。)

そんな経験もあって、今回のブレーキ修理12万8千円というのも、額面どおりに受ける気にはなれませんでした。


少し前のある日、某SNSサイトのランドローバー関連のコミュニティで、同じような症状の方のカキコミを発見しました。なんでも、ヘタなディーラーよりも診断能力が高くて、修理の技術力も高く、評判もすこぶる良く、料金も安い店が千葉県にあると。


私はディーラーの見積もりを一旦保留にして、日曜日に、千葉県のその評判の良い修理屋さんへ行ってみることにしました。

12月19日、日曜日。

行き先は、千葉県印西市のマイスターという英国車修理専門のお店です。

驚きの連続でした。

・社長さんが直々に診てくれた。
・原因もすぐに特定された。マスター本体ではなく、リザーバータンクの付け根のパッキン不良だった。
・てっきり車を預けなきゃいけないと思っていたのに、その場でサッと修理してくれた。
・10分で完治してしまった。

実にあっけなく、簡単に治ってしまいました。
ディーラーで難しい顔をされ、アッセンブリーで全交換しなければいけないと言われていたのが、ものの10分足らずで、漏れている箇所の分解掃除と接着(シリコン?)だけで、完全に治ってしまったのです。
「よくある症状だ」とのことでした。

極めつけは、「代金はいらない」と言われたことです。
これには本当にビックリしました。
いくらこの店にとって簡単な修理だとしても、正規ディーラーで12万以上もすると言われていたのです。
確かに部品交換は不要で済みましたが、それはこのお店の持つノウハウと技術があったからこそです。
医者でいえば、重病を臓器移植も手術もナシで治してくれたようなものです。
その技術料を払わないわけにはいきません。
たとえ作業時間がどんなに短かったとしても。

結局、本当に代金を取ってくれなかったので、お礼といっては何ですが、
店内に置いてあった燃費向上グッズを少し買って帰ることにしました。

すると、その燃費向上グッズも工賃無料で取り付けてくれて、ついでにマフラーのゆるみまで点検してくれました。

本当にもう、驚きの連続です。
衝撃です。

この店は、「安かろう、悪かろう」の店では断じてありません。
ネットの評判もすこぶる良いです。
わかりにくい修理箇所も、どこが悪いか的確に診断してくれて、必要十分な修理をしてくれます。
プロ中のプロです。

私は自動車歴22年ほどになりますが、車屋さんによっては、悪い箇所を的確に見つけ出すことができず、いたずらに部品を全交換して、高い修理代がかかって、それでもまだ治らないということも少なくありません。

今回のブレーキオイル故障もそうでした。3年半ほど前にブレーキマスター一式を交換したばかりだったのです。それなのに、たった3年半(距離にして4万km弱)で、ブレーキマスターが丸ごといかれてしまうとは、ちょっと考えにくかった。

もしかしたら、これは技術的にはそう難しいことではないのかもしれません。
でも、現実には、こういうことをやってくれる店が非常に少ないと常々感じます。
修理技術以前の、診断能力や思想とでもいいましょうか、それが圧倒的に欠けている店が多い。

「マイスター」さんのところには、悩める英国車オーナーが次から次へと来ていました。
ミニクーパーやディフェンダーの入庫も沢山ありました。
中にははるばる長野県や神奈川県のほうから修理に来られるお客さんもいるそうです。
店は大変な活気にあふれていました。
この不景気の、クルマが売れない時代に、しかも英国車という流通量の少ないジャンルなのに、信じられないほどお客さんが集まっていました。

きっと、お客さんがお客さんを呼ぶのでしょう。

かくいう私も、某SNSサイトのカキコミを散見して、「ここなら信頼できそうだし、予算も低く抑えられそうだ」と思って、はるばる東京から60kmも走って来たのです。

そして、その結果は、期待以上のものでした。
予想を(いい意味で)大きく裏切られました。
サプライズの連続でした。

そして今、こうやってブログに書いています。この店がどれほど素晴らしいかを。

きっとこれからも、客が客を呼ぶの繰り返しで繁盛し続けることでしょう。

実にいい勉強になりました。




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プロフィール

吉田猫次郎

Author:吉田猫次郎
【NEKO-KEN】
中小・零細企業・自営業向け事業再生コンサルタント。
事務所所在地は、東京都三鷹市下連雀3-31-4-206 (2021年4月現在)
経済産業省認定・経営革新等認定支援機関(認定支援機関)。
2003年開業。末期症状の会社の倒産回避(生き残りのための応急処置)から、原因究明、デューデリジェンス、再生スキーム策定、金融機関向け経営改善計画策定支援、資金繰り改善、PL改善(黒字化)、実行支援、事業承継、補助金、最後の出口へのお手伝いに至るまで、事業再生コンサルタントとしては一通りの経験と実績があります。
企業理念は「ヒト・モノ・カネの再生」。


【吉田猫次郎】
本名よしかわひろふみ。(株)NEKO-KEN代表取締役、CTP認定事業再生士、認定支援機関、著述業、ほか。
1968年東京生、乙女座、A型、申年、五黄土星。
著書13冊。講演300回以上。テレビ出演15回くらい。
20代のサラリーマン時代に高額の連帯保証人になり、その後、1998-2000年の脱サラ時に、借金苦・倒産危機で考えられる最悪の事態をほぼ全て体験したことがある(高利、多重、ヤミ金、怖い取立て、手形不渡り、ブラックリスト、強制執行など・・・だが自己破産はせず)。その体験記を、2001年に猫次郎と名乗ってホームページに公開したところ、予想外にヒットしてしまい、2003年に書籍化。以後、事業再生コンサルタントに転身し現在に至る。
最近はスポーツらしいこともするようになり、2012年(44歳)から現在までにトライアスロンに12回出場、全て完走。フルマラソンも2回出場、2回完走。
嫌いな食べ物は、ダイコンと漬物。特に「たくあん」が大の苦手で、あれを食うのは、どの拷問よりも苦痛だと思う。
2020年8月に脳梗塞発症。3週間ほど入院。しかし現在こうして文章を書いているし、手足も自由に動く。

★ 「相談」をご希望の方は、ホームページのほうに申込方法等を記載していますのでご覧下さい。有料と無料があります。お急ぎの方はお電話でもOKです。 → 吉田猫次郎ホームページ

★ 取材、講演、執筆依頼は、直接メールまたはお電話下さい。 ooneko@nekojiro.net TEL(0422)46-9480

 
 
 
 
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