吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員のブログ

中小企業再生や敗者復活に関する投稿が主ですが、ホームページとブログを区別し、ここでは幾分ユルめの内容になっています。

 

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連帯保証制度を少し考える。


Category: 猫次郎のたわごと(未分類)   Tags: ---
 複雑な思いをする。「連帯保証制度撤廃」を訴える論者の主張である。
そこでは、概ね連帯保証の被害にあったことを元に議論が展開され、肝心の連帯保証
制度の代替案については知ることができない。

 確かに『連帯保証のカネは返すな!』に記載の連帯保証制度の弊害:金融機関の審査
能力の低下、債務整理・事業再生を困難ならしめひいては高利金融に手を出すこと、
新事業創出の足かせになること等:はある面理解できる。
瀬尾助教授の『連帯保証制度問題研究所』における金融における連帯保証の役割を踏ま
えての経営者自身の保証の必要性も経営者のモラルハザードを抑止する点から賛意を示
すし、一連の連帯保証被害の実態をつぶさに見れば第三者保証はない方がよいという
主張も頷ける。
確かに連帯保証制度がなくなれば、金融機関はリスク回避のために貸出金利を上げざる
を得ないし、保証会社を活用すれば保証料率を上げざるを得ないであろう。

「(経営者)本人の連帯保証を禁止すべきと訴えている人は、中小企業全体の利益を訴
えているようにみえて、(様々な経営資源の面で)悪い企業の利益を代弁しているよう
に考えられる。」という主張に至ってはまさに快哉をさけびたい。

 実務経験でいけば、審査事務においては杜撰な会計処理に憤慨しつつも事業の将来性
や経営者の意欲、雇用の面から融資可の判断を下す場合にはどうしても保全(保証・
担保)に依存せざるを得なかったし、先行の見通しが定かでないものの(やってみない
とわからない。)斯業経験と決して十分とは言えない収入の中からコツコツ貯めて来た
自己資金をみると保全さえ取れれば「貸しちゃえ。」となったものである。
 一方、債権管理事務では連帯保証人が回収資源の頼りであったことも事実である。

 元の勤務先では、無担保貸付が8割という特殊性から現在よく言われる「目利き能力」
については相当なノウハウの蓄積があった。設置法の第一条に一般の金融機関から融通
を受けることが困難な者に対する融資が求められている以上当然のことである。

 かつて被告代理人から「杜撰な信用調査に基づく融資は連帯保証人にリスクを転嫁する
ものにほかならず」という貸手責任を追及する抗弁がなされた際には必要にして十分な
信用調査が行われたことの立証に尽力したものである。
(当時はいわゆる「貸付稟議書」の提出について下級審で争いがあった時期である。
H11年11月に最高裁の判決で終結をみているが。)

 金融庁の『リレバン』とそれに続く『地域密着型金融の機能強化の推進に関するアク
ションプログラム』においても保証・担保に「過度」に依存しない融資が求められ、既に
相当数の金融機関においてローンレビュー(貸出後の業況把握)、コベナンツ(財務制限
条項)、知財・動産・債権譲渡担保の活用、スコアリングモデルの活用等が行われているし
保証会社利用による無保証人の商品も「中利」で比較的少額ではあるが、数多く開発されて
来ている。

 法律面でも民法改正で根保証の点が改善されたし、貸出は債務者に回収は連帯保証人
からという商工ローン業者は企業としての社会的責任を追及されつつある。

 連帯保証制度については、さまざまな面からの考察が必要である。いたずらに「撤廃」を
叫ぶだけでは実現しないし、主債務者たる経営者自身の資質、金融機関自体の融資姿勢
等々誠にやっかいな問題である。

 それと一番問題なのはこの問題を考える事では食べていけないという現実である。

 なお、本稿は関係する猫次郎経営研究所の業務方針とは一切関係のない福臨鉄個人
の見解であることをここに明記しておく。
 

by福臨鉄

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プロフィール

吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員

Author:吉田猫次郎とNEKO-KEN相談員
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【NEKO-KEN】
中小・零細企業・自営業向け事業再生コンサルタント。東京都中野区。
経営革新等認定支援機関(認定支援機関)。
末期症状の会社の倒産回避(生き残りのための応急処置)から、原因究明、デューデリジェンス、再生スキーム策定、金融機関向け経営改善計画策定支援、資金繰り改善、PL改善(黒字化)、実行支援、最後の出口へのお手伝いに至るまで、事業再生コンサルタントとしては一通りの経験と実績があります。
ミッションは「ヒト・モノ・カネの再生」。


【吉田猫次郎】
(株)NEKO-KEN代表取締役。
本名よしかわひろふみ。1968年東京生、乙女座、A型、申年、五黄土星。
著書12冊。講演300回以上。テレビ出演15回くらい。
20代のサラリーマン時代に高額の連帯保証人になり、その後、1998-2000年の脱サラ時に、借金苦・倒産危機で考えられる最悪の事態をほぼ全て体験したことがある(高利、多重、ヤミ金、怖い取立て、手形不渡り、ブラックリスト、強制執行など・・・だが自己破産はせず)。その体験記を、2001年に猫次郎と名乗ってホームページに公開したところ、思いがけずヒットしてしまい、2003年に書籍化。以後、事業再生コンサルタントに転身し現在に至る。
最近はスポーツらしいこともするようになり、2012年(44歳)から現在までにトライアスロンに8回出場、全て完走。フルマラソンも2回出場、2回完走。
嫌いな食べ物は、ダイコンと漬物。特に「たくあん」が大の苦手で、あれを食うのは、どの拷問よりも苦痛だと思う。

【相談員】
須田幸雄: CTP認定事業再生士。資金繰り改善、財務体質改善、労務、管理等に強い。

廣田守伸: CTP認定事業再生士。関西地区担当。事業再生コンサルタント歴16年以上の大ベテラン。

金久保 健: 中小企業診断士歴20数年。マーケティング、事業性評価、PL改善に強いが、事業再生コンサルタントとしても10年近い実績がある。

 
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★ このブログは長い間、吉田猫次郎ひとりで書いておりましたが、2017年8月より、3名の相談員と共同作業で投稿していきます。お楽しみに。

 
 
 
 
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