借金問題 倒産防止 事業再生 連帯保証人 借金自殺問題 ブラックリスト 多重債務 ・・・・・について普段は書いてますが、ここはブログなので、もっと気楽に書きます。(猫)
 
猫研について
猫研とは?
猫研とは、吉田猫次郎が代表を務めている経営コンサルタント会社の略称です。おもに中小企業や自営業の事業再生・倒産回避の相談を受けることを業としています。(経営相談であって法律相談や債務整理代行とは違いますので誤解なきように!) 詳しくはホームページ www.nekojiro.net/ をご参照下さい。

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福島県に、「れんげの会」という団体があります。
会の活動目的は、1.自死遺族のケア 2.自殺予防の啓発 3.自殺未遂者への援助 です。
活動拠点は、福島市大町7-25アクティ大町6階、URLは http://www.kokorosasae.jp/ です。

定期的に遺族ケアのための集まりを開催しており、次回の集いは、10月18日(土)14〜16時半だそうです。費用は茶菓子代として100円。

この「れんげの会」の金子久美子さんという方と、先日、7月26日の仙台のシンポジウムでお会いしたのですが、このちょっと前に、会報「れんげ通信」に猫次郎のことを載せて下さるとのお話しがあり、お会いした時に仙台で取材を受けました。それが出来上がって本日送られてきました。

renge1

renge2


金子さん、ありがとうございました。
またお役に立てることがあったら遠慮なく申し付け下さい。



jisatsuhakusho2008

ライフリンクさんから、自殺実態白書2008(第二版)が送られてきた。
(ライフリンクさん、ありがとうございました)

まだ読んでないが、大変、読み応えがありそうだ。
後ほどレビューを書いてみたい。


★そういえば、来月9月14日に、第4回「WHO世界自殺予防デー」が東京ビックサイトで開催されます。
ここでもライフリンクさんから、上記の「自殺実態白書2008」について詳しい報告がされる予定です。
開演時間は13時〜17時まで。入場無料。
ご興味ある方は、ライフリンクのホームページをご覧下さい。



7/26は朝から仙台へ向かいます。
仙台グリーフケア研究会主催の、自殺予防対策シンポジウムに参加してきます。
詳細は http://www.sendai-griefcare.org/information.html 参照。


brasilhibiya



この2週間のうちに、わたしのまわりで、自殺未遂した1名と、遺書を書き残して失踪した人が1名いた。さいわい、前者のほうは通りがかりの人に発見されて無傷で済んだ。後者のほうも実行まで至らないうちに連絡がついて事なきを得た。

彼らのことは、ここでは書かない。

今回書きたいのは、表題のとおり、自殺防止とブラジル音楽について(?)だ。

よく知られているとおり、日本の自殺率は、先進国中断トツでトップだ。
特に、「お金」に振り回されて死に至ってしまう場合が多い。
借金返済が困難になった、リストラされた、来月の家賃が払えそうにない、住宅ローンが遅れはじめた、お金がないから〇〇できない、等・・・。

しかし、世界を広く見渡すと、失業者も食えない人も借金返済が遅れている人もいっぱいいるわけで、特に珍しいことではない。 だけど日本人はそこで不安に駆られて絶望して自殺してしまい、海外諸国の人たちは苦しいながらもたくましく生きている。この差は何か?

以前ここで、オススメの本として、『お金がなくても元気なフランス人、お金があっても不安な日本人』という本を紹介したことがある。ここにも一因があるかもしれない。(紹介記事は→こちら

我々はとかく、先のことを考え過ぎる。
将来お金が尽きたときのことを今から不安がって精神的に参ってしまうって、おかしくないか?
老後のことを今から心配して精神的に参ってしまうって、おかしくないか?
家を失ったり、食えなくなったりすることを今から心配して精神的に参ってしまうって、おかしくないか?マイホームを失っても借家はいくらでもある。食費がなくなっても今の日本なら食べ物くらい手に入る。いや、もし手に入らなくても、大人なら10日間以上断食したってなかなか死なないはず。なのに・・・


ここでちょっと、ブラジルに目を向けてみよう。

わたしは、前にも書いたことがあるが、激しくブラジルかぶれだ。(詳しくはここ参照)
ブラジルは多民族国家だ。黒人も白人も黄色人種もごちゃごちゃに混じっている。歴史をたどると奴隷や移民が多く、地理的には広大な国土で、経済的には決して裕福な国とはいえず、治安も悪い。暮らしていくにはなかなか過酷な環境だと思われる。でもブラジル人はみんな明るい。ポジティブ思考。細かいことや先のことは気にしない。どんなネガティブ要因があっても、それを受け入れてしまい、融合させてしまう懐の広さがある。歴史やサッカーやブラジル音楽を見てもそれがわかる。

たとえば「サンバ」という音楽は、いくつもの楽器、いくつもの変則的リズムがごちゃごちゃに融合して、一見ハチャメチャそうでありながら、見事に音楽の3要素(リズムとメロディとハーモニー)が際立っている。雑音や、ズレたリズムまでもが、音楽の一部として溶け込んでいる。(注:日本でサンバというとマツケンサンバやお嫁サンバを連想する人が多いと思うが、あれはサンバではない。歌謡曲だ。ブラジルのサンバは全くの別物だ)

話はちょっと飛ぶが、一昨日の夜、クライアントの社長さんと一緒に、日比谷の帝国劇場地下2階にあるブラジル料理屋へ行った。
ここで知り合いの女性が(Cさん)がボサノヴァのソロライブをやっていたからだ。
休憩の合間に、彼女と話したちょっとした会話が印象に残っている。

Cさん 「私、最近ボサノヴァよりもサンバをよく聴く(&弾く&唄う)んです」
Cさん 「サンバって、あんなに明るそうですけど、実はすごく泣かせる歌詞が多いんですよ。もともと移民と奴隷から始まった音楽ですから・・・」
Cさん 「サンバの歌詞って、≪今はこんなにつらいけど、でも明日はきっといいことがあるから、さあ唄いましょ≫みたいな歌詞のものが多いんですよね・・・」

猫  「これが日本人だったら、≪今はこんなにつらい、ああいつまでこんな苦痛が続くのだろうか≫とか、≪ああやってこうやってがむしゃらに頑張って乗り切ろうぜ≫みたいに、つらい現状から抜け出せるかどうかを深刻に考えてしまうところですよね。ところがブラジル人は違うようですね。≪抜け出せるかどうかわからないけど、とにかく唄って楽しくやりましょ!≫と」

Cさん 「そう、それに、ブラジルは敬虔なカトリックの国ですから。カトリックでは自殺は禁じていますからね。あまり自殺する人はいませんね・・・」 



ひとつ、ブラジルの古いサンバの歌詞を引用してみよう。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜

きょうという日を思い切り行こう
人生はたった1回なんだから
あしたのことは誰にわかる
良くなるんだか悪くなるんだか
浮かび流されてゆこうじゃないか
あんまり熱くなるのは禁物
ブラス君が会計をやっているんだから
みんな最後は良かったということになる
なぜなら神様はブラジル人
人生は大カルナヴァル(=カーニバル)なんだから

(ベッチ・カルヴァーリョの70年代後半の曲 "FIRME E FORTE"より)



kamimachi

 宮城県北部。古川駅から車で40分ほどの場所。
 主催者さんは400名収容の大ホールを取ってくれたというが、はたしてこんな不便な場所に人が集まってくれるのだろうか、30名くらいしか来ていなかったらどうしよう、などと内心ちょっと心配な気持ちで土曜の朝に東京を出た。

 3月15日午後1時半開演。
 心配は杞憂に終わった。
 予想以上の人、人、人。
 さすがに400名満席は無理だが、150人以上が集まってくれた。
 ほどよい具合にイスが埋まっている。

 この日はプロジェクターを使わず、代わりに、A4サイズ7ページの「レジュメ」を参加者全員に配布した(主催者の方々には御苦労おかけしました)。 このレジュメは私が自分の手で書いた、いわば多重債務による自殺を防ぐマニュアルみたいなものである。もしかしかたら参加者の中には身内の多重債務や友人の多重債務で心配している人も多いかもしれない、いやきっと多いだろうと思い、講演を聴きに来なかった多重債務者本人に届くよう、お節介かもしれないがこのような「紙」を持ち帰ってもらった次第である。

 これで果たしてどれだけ借金苦自殺が防げるかわからないが、とにかく、講演の時間だけは大盛況に終わった。主催者いわく、「加美町にこの手の講演で150名もの人が集まるなんて奇跡に近い」とのことだった。

 終了後、またまた主催者の方に無理を言って、楽屋を一室お借りして、1時間だけ個別相談を受けた。この相談者は前日にメールをくれて、3人で来た。
 一人は主債務者で、もうひとりは連帯保証人で、もうひとりは連帯保証人の奥さん。それぞれがそれぞれの立場で深刻だった。
 主債務者はここから何百キロも離れたところから来てくれた。経営不振、借金まみれ、健康状態も悪く、借金返済どころか暮らしていくのもギリギリだ。連帯保証人に迷惑をかけるのが何よりも心苦しくて、いたたまれずにかえって連帯保証人を心配させるような行動を起こしていたようだ。今回は連帯保証人夫婦に引っ張られるようにここへ来た。
 いっぽう連帯保証人のほうはサラリーマンで、小さな子供と買ったばかりの家があり、生活はやはりギリギリで、これ以上負担が重くなったら暮らしていけないとかなり深刻な様子。
 この3人に並んで座ってもらって、それぞれの話を聞き、第三者として、ベストな解決方法、ベターな解決方法、ベストでもベターでもないけどまあいいんじゃないの的な解決方法などを、考えられる限り説明した。ついでにベストな解決方法(主=自己破産免責、連=個人再生手続)をいつでも起こせるよう、近くの弁護士さんも紹介しておいた。

 夕方、すべての用事が終わり、はるばる岩手から講演を聴きにきてくれた債権者寄りの職業に就いているお姉さんが車で古川駅まで送ってくれて、駅前で軽く食事して、19時45分の新幹線で帰路についた。家に着いたのは夜11時を回っていた。
 考えてみたら、今週は日帰りの長距離出張が2回もあった。このためやっぱり疲労がたまっていたようで、日曜日は一人で釣具の手入れやギター練習や読書などをしながらリフレッシュした。

 明日(火)は呉市へ出張だー。


 猫
今日の無料相談会は、かなり忙しかった。
トイレに行く暇もないほどだった。

今回はいつになく、「遺書まで書きました・・・」とか「生命保険で・・・」とかいった、借金苦で自殺まで思い詰めたことのある人からの相談が多かった。非常に。
それも、半年前とか1年前とかいう次元じゃない。「つい昨日まで、死のうと思ってました・・・」という人が多かったのだ。非常に。

これだけ借金問題を解決できる専門家が増え、救済制度も十分といっていいほど整ってきているのに、いまだに「知らない」人が多い。 今日も、ネット検索して猫次郎のホームページに辿り着いて「ヒント集」を読んで初めて「知った」という人が多かった。 これは私としてはちょっと嬉しい反面、こんなことでいいのかよ!という気持ちも強い。

これだけ情報が氾濫している世の中なのに、どうしてみんな「知る」ことができずにいたのか。
どうして「知らない」だけで自殺まで思い詰めてしまうのか。


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(写真をクリックすると拡大されます)

 講師の私自身も最近まで知りませんでしたが、なんと、この講演、収容人数400名の大ホールで行うそうです。100名や200名入ってもまだスカスカだと思いますので、東北在住の皆さん、是非ご参加下さい。 (古川駅から車で45分と、やや不便な場所にありますが・・・)

 いつもは「倒産防止」の講演が多いですが、今回は「多重債務」「自殺防止」に絞ります。与えられた時間をフルに使って、できるかぎり密度の濃い、実践的な話をしたいと思います。
 役立つ資料も配布します。

 受講料は無料。
 開催場所は、やくらい文化センター 大ホール (加美郡加美町字中原南105) 
 日時は、2008年3月15日(土)午後1時30分〜3時30分まで。

 主催は、宮城県精神保健福祉センター。
 問合せ先は、加美町保健福祉課健康推進係 (0229)63-7871


 猫
ノンフィクションライター斉藤弘子さんが書いた力作。
猫次郎も出ています。
3章「借金・経済苦から再生の道を歩む」という章(73ページ〜104ページまで)が、ほとんど私のインタビュー記事です。
ほか、全国に散らばる遺族ケア団体や自殺防止団体の諸活動を綿密に取材してあり、我が国の自殺問題をめぐる現状と対策が見えてきます。

自殺したい人に寄り添って (いのちを見つめる 2)自殺したい人に寄り添って (いのちを見つめる 2)
(2007/12)
斉藤 弘子

商品詳細を見る


12月15日発売。三一書房。1900円+税
20070827
仙台シンポジウムでは、わたしの出番は午前中の2時間だけで、午後は「いのちの電話仙台」さんや「藍の会」さんから、自死遺族向けの借金関係の個別相談を任された。わたしが相談に乗ったのは4名。ひとり平均1時間位。皆さん借金苦で家族を亡くされた方ばかりだ。なのに、このうちの一人の女性の方が、わたしに絵本をプレゼントしてくれた。あの名作中の名作、『100回生きたねこ』(佐野洋子 作・絵)だ。
また、この絵本の特集がちょうど組まれている雑誌『ダ・ヴィンチ 9月号』もくれた。

これは嬉しかった。
ちょうど1冊買おうと思っていたところだったのだ。
この本は、大人が読んでもかなり感動する。いや、大人が読んだほうが感動するといったほうがいいかもしれない。とくに、ちょっとツライことがあったときには効く。

つづく

20070827
今回の仙台出張は、わたしの誕生日と重なったこともあって、多くの方から嬉しいプレゼントを頂いた。(ちょっと涙腺がゆるんだ)

まず1つめは、今回のシンポジウムで一緒に講師をさせて頂いた、NPO「蜘蛛の糸」代表の佐藤久男さんから頂いたサイン入り著書。
本のタイトルは、『死んではいけない−経営者の自殺防止最前線

佐藤さんはその道では有名人で、秋田県を拠点にして、経営者の自殺防止のための活動をされている。テレビや新聞にもよく出ているのでご存知の方も多いかもしれない。ホームページはこちら

今回の講演では、佐藤さんと猫次郎でパネルディスカッションのような形で話を進めたが、ほとんど事前打合せせずブッツケ本番状態であったにもかかわらず、すぐ意気投合できた。経営者自殺、借金苦自殺を防ぐ活動をしているという点では共通しているので、当然といえば当然かもしれない。話しながら、佐藤さんから学ぶ点も多かった。

つづく

毎年5月頃に警察庁が発表する年間自殺者数。
今年も3万人を超えた。
これで9年連続だ。

20070604
写真は地下鉄丸の内線・四谷三丁目駅のホーム。
以前はJRと同じようなホームだったが、ごく最近、写真のような壁ができた。
これで少なくとも、線路に誤って転落したり、衝動的に線路に飛び込むような心配はなくなった。

地下鉄ではこのようなホームが増えてきている。古くは地下鉄南北線が、開通した10年近く前からそうだった。

しかし、JRではまだ見かけない。新幹線でさえも、ホームから線路に飛び込もうと思えば飛び込める。自身事故率の高い山手線や中央線もだ。何とかならんもんだろうか!?


猫@明日は日帰り出張
今回の仙台出張は、おもに、「藍の会」という自死遺族の会の懇親会参加ならびに個別相談を受けるために行った。2泊して、夜は2晩とも藍の会の幹事メンバーの方々と飲みながら打ち合わせ&懇親会。昼は遺族の方の個別相談。相談は直前になってどんどん増えていき、結構タイトなスケジュールだった。

「藍の会」は遺族が遺族のために完全ボランティアで運営している団体で、テレビや新聞にも時々出ており有名になりつつあり、相談者が全国から来ているが、活動資金は無いに等しい。こうした事情から、私もギャラをもらうわけにはいかず、交通費も宿泊費も自腹で行った。(もともと3月3日に私のほうからそう約束したしね)

私にとって、遺族の方との語らいは、非常に勉強になり、行ってよかったと実感ししているが、正直、かなり「重かった」のも事実である。
私のような者が行って、果たしてお役に立てたかどうか・・・。

が、もし今後も何かお役に立てることがあれば、またいつでも飛んで行きたいと思っている。

現地でお会いした皆さん。今後ともヨロシクです。

3月3日、午後2時〜5時、於エルパーク仙台。
仙台グリーフケア研究会主催。
後援は県、市、ほか多数の自殺防止団体、自死遺族ケア団体、テレビ局、新聞社など。

開会のご挨拶はグリーフケア研究会代表の滑川明男先生。滑川先生は仙台市立病院の循環器科の医師でありながら、ボランティアで自殺防止や遺族ケア活動に並々ならぬエネルギーを注いでいる人物である。

講演第1部は「子どもの自傷・自殺未遂にどう対応すべきか」と題して、長崎県の大村共立病院における取り組みを、同病院の舩越俊一先生が講義。プロジェクターと映像を使って大変わかりやすい講演だった。
大村共立病院では20歳未満の思春期患者が常時20名以上入院し、毎週100名以上が外来受診に来ているという。(すごい数だ!)そしてその対応として同病院は、医師が患者を1対1で受け止めるにとどまらず、1人の患者に対してできるだけ多くの人間が関わる体制を作って成果を上げているという。他の医療機関よりも「人と人とのつながり」を重視しているわけだ。舩越先生の講演後は、仙台市立病院神経精神科部長の粟田主一先生を司会、スクールカウンセラーの高橋聡子先生をコメンテーターにしてディスカッションへ移行。一般参加者からの質疑応答も多く受けた。

講演第2部は、私、吉田猫次郎の出番。
「借金苦による自殺を防ぐ方法」というテーマで、1部と違ってプロジェクターもレジュメも何も使用せず、冗談も交えながらひたすら喋った。何を喋ったかというと、要約すればこんなことだ。(配布パンフレットから引用。私が書いたものです)

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 借りたカネは、返すのが当たり前です。当然です。しかし、資本主義社会において経済行為を営んでいれば、当然のことながら「勝ち」も「負け」もあるわけで、時にはいくら真面目に仕事していても約束どおり返せなくなる場面があると思います。にもかかわらず、我が国では、経済行為において「負け」た時の対処法が全くといっていいほど知られていません。「借金を返済できなくなったらどうなるのか?」「ヤクザに追い込まれるのか?」「身ぐるみ剥がされてしまうのか?」「二度と社会復帰できなくなるのか?」いずれも応えは「ノー」なのですが、誰もが漠然と、このような恐怖心を抱いています。それくらい、無知なのです。

 私は過去に(中略)およそ借金で考えられる最悪の事態は全て体験したことがあります。(中略)

 借金苦で自殺まで思い詰める人の多くが、実は「大変マジメ」です。真面目であるがゆえに、収入が低下しても無理に無理を重ねて借金を返済しようとし、多重債務になってしまうのです。真面目であるがゆえに、周囲に余計な心配をかけまいとして、一人で悩みを抱え込んでしまうのです。一人で抱え込んでしまうと、どうしても情報が入ってきませんから、解決のための道筋も見えず、また冒頭で述べたように日本では「負け」たときの対処法を学ぶ機会がほとんどありませんから、返済不能に陥ったらどうなるのかを正しくイメージすることができず、まるでオバケや宇宙人を恐れるかのごとく、やみくもに恐れてしまい、精神的にもすこぶる不安定になっていしまいます。その結果、ネガティブなイメージだけが先行してしまい、追い込まれるようにして自殺まで思い詰めてしまうのです。

 驚くべきことに、私のところに相談に来る中小企業経営者や多重債務者に聞いてみると、返済が遅れる「前」のほうが自殺まで思い詰めやすかったと口を揃えて言います。一方、返済が実際に遅れたり倒産してしまったりした「後」は、何かが吹っ切れて、自殺しようという気持ちが失せていく傾向があります。これはほとんど知られていない事実です。ここに、借金苦自殺を防ぐヒントがあると思います。

 そう。借金苦自殺を防ぐために最も重要なのは、「啓発・教育」なのです。敵の正体がオバケや宇宙人じゃないことがわかれば、あるいは「勝ち」があるのだから「負け」があったっていいじゃないかという寛容さが定着すれば、自ら命を絶つ人は激減するはずです。
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 このような話をざっとして、その後はライフリンクの西田副代表を司会、弁護士の斉藤睦男先生をコメンテーターとしてディスカッションへ。借金自殺を防ぐ具体的な方法について、体験者の立場から、あるいは法律のプロフェッショナルの立場から、議論を重ねていった。自己破産がまるで懲罰制度のように誤解されているけど実は救済制度であること、弁護士の敷居が高いと思われているけど最近は法テラスや県弁護士会の無料相談など敷居が低くなってきていること、どんなにややこしい多重債務でも「100%解決できる」(←これは私が断言した。斉藤先生もこれに同意。)が、本人の意識改革と専門家のアドバイスが無ければそこまで到達できないから、自分は無知なのだと謙虚になって、先入観を捨ててまずは情報収集してみてほしい、情報が増えれば借金ごときで自殺する必要なんかないことがわかってくるということ、ひとくちに専門家と言っても各々得手不得手やキャパの問題などもあるので、専門家どうしの「つながり」が必要であること、多重債務者にとって必要なのは「タテの情報交換(先生から生徒へのアドバイス)だけでは足りない、「ヨコの情報交換(同じ境遇の体験者どうしの情報交換、仲間を増やすこと)」も是非欲しいところである、など・・・。

 こうやって第1部と第2部とを比較してみると、医療(こころの病気)でも、経済(お金の病気)でも、構造的によく似ていることがわかる。原因も治療法もビックリするほど共通点が多いのだ。講演終了後の打ち上げでは、医師の先生や遺族の会の方や私のような経済畑の人間までが一緒になり、酒を飲みながらそんな話題で大いに盛り上がった。

 今回のシンポジウムの参加人数は、ざっと見渡して100名位だったと思う。女性が8割位を占めていた。運営スタッフや講師陣はほとんどボランティア。皆さんご苦労様でした。

 私にとって、仙台での自殺防止の講演は、2005年の「いのちの電話」分科会に次いでこれで2回目。またお呼びがかかればいつでも出動させて頂きたいと思っている。(さっそくだが5月下旬に地元遺族の会の定例会にゲスト参加させて頂くことが決まった。)今年も東北へ行く機会が増えそうだ。


少し先のことですが、3月2日と3日に、仙台で、自殺予防のための2つの異なるシンポジウムが連続で開催されます。
以下、主催者から教えて頂いた概要を紹介します。
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(1)3月2日:
 ・主催は宮城自殺予防対策ネットワーク会議と宮城県精神保健福祉センター
 ・テーマは「社会問題としての自殺〜いのちを繋ぐために、何ができるのか?」
 ・3月2日(金)13時30分〜15時30分 於 仙台市シルバーセンター
 ・参加希望者は申し込みが必要です。

(2)3月3日:
 ・主催は仙台グリーフケア研究会
 ・ポスター参照。
 ・テーマは2つ。

<テーマ1>
  「長崎県における民間精神科病院の取り組み ‐子どもの自傷・自殺未遂にどう対応すべきか‐」
  講師 船越俊一先生  大村共立病院
  司会  仙台市立病院  粟田主一先生
  コメンテーター スクールカウンセラー  高橋総子先生

<テーマ2>
 「経済的な理由で追いつめられないために −借金苦による自殺を防ぐ方法 −」
  講師 吉田猫次郎
  司会 ライフリンク副代表   西田正弘先生
  コメンテーター 仙台弁護士会 ひろむ法律事務所 斉藤睦男先生

 ・3月3日(土)14時〜17時 於 エルパーク仙台6F ギャラリーホール
 ・どなたでも参加出来ます。申し込み不要。無料。

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以上です。

私が出るのは3月3日のほうだけですが、2日のほうも見に行きたいと思っています。


9月10日はWHO(世界保健機構)の世界自殺予防デー。

これに因んで、昨日は全国各地でイベントが開催されたが、東京では、NPO法人ライフリンクが主催して、WHO後援のもと、『世界自殺予防デー・フォーラム2006〜自殺対策のグランドデザインを考える』 というイベントが開催された。

参加者総勢120名。司会進行役はライフリンク清水代表。参加者は自死遺族、各地の自殺防止支援団体関係者、官公庁の役人、県庁職員、市役所職員、議員、精神科医、内科医、弁護士、報道関係者など多岐にわたった。各分野の第一線で活躍している専門家が多く、行政なら行政、医療なら医療、遺族なら遺族と、それぞれの立場から、自殺者を減らす為の方策等について実に中身の濃い意見が出て、また立場の異なる者たちが集う故に議論も白熱し、実に盛り上がった。いかにこの問題が多面的アプローチで取り組まなければならないかを、いかに立場の違う各方面の人達が連携して一緒に取り組んでいかなければならないかを、改めて再認識させられた。

私はこの日はライフリンクの雑用係(兼パネラー)のような掛け持ち的な立場で参加。フォーラム開催前後は会場セッティング手伝いをし、開催中は会場の中心円の偉い人達ばかり座っている席よりひとつ後ろの席で座って聞いていたが、中心円のすごい人達で議論が白熱していたので、残念ながら発言する機会はなかった。でも、聞く側に徹するだけでも十分に参加する価値があった。

借金苦・経済苦の自殺については、昨年の同イベントではあまり発言する者がおらず、精神科医や行政や遺族の発言と比べてあまり目立たなかったが、今年は弁護士の宇都宮健児先生をはじめとする多重債務者救済の第一人者がフォーラムに参加してくださり、例年になく「多重債務」「借金苦」という言葉が飛び交った。やっと「借金自殺」が本格的に研究対象として注目され始めた・・・という感じがした。さすが宇都宮先生、私など足元にも及ばない実力&影響力だ。恐れ入りました。

ライフリンクのスタッフの皆さんとは朝8時半から夜10時近くまでずっと一緒に会場にいた。彼等は自死遺族や未遂経験者やその関係者が多い。また専門家も少なくない。年代も20代から60代までさまざまだ。そしてみんな、逆境をはねのけて各方面で大変活躍している貴重な人材の宝庫でもある。一緒に過ごしていると、私もいろいろ得られるものがある。実に有意義な一日だった。感謝。



今朝の毎日新聞のニュースで報じられた
『消費者金融:10社借り手に生命保険 死亡時受け取り人に』という記事について。
( http://www.mainichi-msn.co.jp/shakai/jiken/news/20060815k0000m040107000c.html )

大手消費者金融の多くは、消費者信用団体生命保険というのに入っている。これは借主が最初に無人契約機などで契約するときに画面に出てくる詳細説明でもちゃんと説明されているのだが、ほとんどの人はこれに気付かないか、あるいは説明を受けても理解できないかで、知らない人がほとんどなのが現状だが、要は、借主が死亡したとき、消費者金融は債務者にかけた保険金でカバーできるので、それによって債務免除することができる。つまり遺族(債務の法定相続人)に請求しないでチャラにすることができるというものである。保険料は消費者金融側が負担している。

この消費者信用団体生命保険が、今朝の新聞記事では、「命が担保、ひどい取立て」とか言って槍玉にあげられている。テレビ番組などでもこの論調に同調して、まるでサラ金は人の命を食い物にしている悪だというようなノリで騒ぎ立てている。

私個人的には、この論調に、強い違和感を感じる。
私はサラ金業界とは敵対関係のような立場にいるが、それにしても、あまりにもサラ金を悪者扱いし過ぎではないか!?と感じずにはいられない。

私は、この保険は、いわゆる「必要悪」みたいなものであり、完全に否定する気にはなれない。私自身消費者金融の取立てはイヤというほど受けてきた経験があるが、現実には生命保険金目当てで人を死に追いやろうとしている消費者金融業者を私は見たことがない。この保険は、単に、遺族へ請求しなくてもちゃんと回収を図れるようにと、いわばリスク軽減のための一環として加入しているにすぎないのではないだろうか。民間企業がリスク軽減を求めるのは当然のことではないか。それ以上でもそれ以下でもないように思う。
むしろ、債務者側にしてみれば、この保険のおかげで、遺族に過酷な取立てが続くことがない(死亡診断書の提出のみで事が終わる)ので、ある意味、役に立っている一面もあると思う。遺族や連帯保証人の相続人にまで執拗な取立てを続けてくる公庫や公的金融機関よりもずっとマシではないか。 まあ、債務者に契約時にきちんと説明していない等の問題は確かにあるが、それでもこの保険を完全否定し、まるでサラ金業者が保険金目当てで債務者を死に追いやっているような論調を書くのはどうかと思う。まあ、あくまで私の考えだが・・・。

* 尚、この消費者金融の生命保険について、某テレビ制作会社が取材相手を募集しています。今までに家族の誰かが多重債務を抱えたまま死亡して、その後、この消費者信用団体生命保険によってサラ金から遺族への請求が止まったという経験者の方、あるいはその逆に、遺族への請求が果てしなく続いて苦しい思いを味わっている方、あるいは何らかの形でこの保険と関わりのある方などで、取材に応じてもよいという方がいらっしゃいましたら、私宛てに直メールください。テレビ制作会社へおつなぎします。私のメルアドは ooneko@nekojiro.net です。 プライバシー厳守。顔もご要望に応じてボカシを入れたり声を変えたりしてくれますのでその点はご安心ください。

先週金曜日発売のフライデー(明後日までは最新号)に、ちょっと気になる記事があった。

なんでも、都営住宅の中で、「自殺」「心中」などに使われたことのあるワケアリ物件に、応募者が殺到しているというのだ。
普通の物件よりも安いから割り切って使う分にはいいと考えるユーザーが増えているのだろうか。

フライデーの記事にその物件のリストの写真が掲載されていたが、その件数が多いのには驚いた。都営住宅だけなのに、その中で、自殺物件がこれほど多いとは・・・。

昨日は国立精神・神経センターの先生方にお呼び頂いて、自殺の心理学的剖検についてのパイロットスタディに参加してきた。医学博士の先生方に囲まれて「借金自殺」についてのヒアリングをたっぷり受けた。なかなか面白かった。

毎年6−7月ごろに警察庁が前年の自殺者の数を発表します。
去年の発表では、「7年連続3万人超」でした。

今年の発表ではどうなるでしょうか?

実は、ある信頼できる筋から聞いた話によれば、
今年も「3万人超は、ほぼ確実」のようです。
(6−7月になればはっきりするでしょう)

自殺者8年連続3万人超。
先進国中トップの自殺率。

実際、現場レベルでも、私がボランティアでやっている借金自殺関連の相談などを見ても、相談件数は減る気配はなく、むしろ微増しています。また、経営者の相談を聞いていても、「実は猫次郎さんの存在を知る前に、自殺未遂したことがあります・・・」という人は相変わらず多いです。中には自殺未遂時にできた大きな傷跡を見せてくれた方もいました。

倒産回避、事業再生、債務整理の手法は、年々充実してきています。
また、一昔前と違って、今は事業に失敗して倒産しても、何度でもやり直しできます。
手法はいくらでもあるのです。それを伝える情報もいっぱいあるし、それらの実務を手がける専門家もそれなりにいるのです。
死ぬ必要などまったくないのです。

でも、残念なことに、借金苦で自殺してしまう人のほとんどは、そこまで辿り着く前の、もっと初歩的なところでつまづいて、死を選んでいます。実際に厳しい取立てを受けて追い込まれて自殺したという人は比率としては意外と少なく、多くは、未だ借金返済が遅れる前の、「これから遅れそうなんだけど、もし遅れたらどうなってしまうんだろうか?」という段階で自殺を強く意識したり試みたりしています。(3月に皆様にお願いしたアンケートでそれがはっきりしました。尚このアンケートはちょっと遅れていますが次回著書で大きく取り上げさせて頂く予定です)

難しいことを覚える必要はありません。簡単な最低限の知識を、しっかり普及させることができれば、借金苦で自殺する人は激減するはずです。お金のことで困り果てている人も道が開けるはずです。不良債権問題にしてもグレーゾーン問題にしても自殺問題にしても、解決のために最も必要なのは、「法・規制」のほうよりも、もっと「教育・啓蒙」寄りのほうだと思うんです。

猫次郎